会社の外通路で暮らす黒猫 目が腫れ食欲ゼロに  保護・治療を受けまん丸お目めのかわいい顔でリターン

関西のとある会社の外通路に黒猫さんが住み着くようになりました。猫好きの従業員さんがエサをあげるようになり、雨風をしのげる小屋も作成。

他の同僚たちも好意的に見守っていましたが、どこかで喧嘩してきたのか、黒猫さんの目がひどく腫れ、エサをあげても口にしなくなってしまいました。

「黒猫さんの治療をしてあげたい」と猫のあらゆるサポートをする会社「ねこから目線。」に相談。まずは安全に捕獲することを目指しました。

■通常の捕獲器はダメ。後日大型の捕獲器に切り替えることに

ただ、気になるのは食欲がないという点。捕獲の際でエサでのおびき寄せの効果がきかなくなるからです。

現場に到着し、黒猫さんの存在を確認。思ったより元気そうで、目の腫れもさほど辛そうには見えません。もし食欲を取り戻してくれていたら、すんなり捕獲できるかもと考え、通常の捕獲器を設置しました。しかし、捕獲器の中のエサに興味を示しつつも何度かスルー。

後日、大型タイプの捕獲器を設置し様子を見ることにしました。

■思惑全てがバレているか、なかなか捕獲できず…

しかし、黒猫さんは大型の捕獲器のすぐ脇にたたずみ、スタッフをからかうような様子。「わかってるのよ、アンタの企みは。こんなものに入るわけないじゃない(笑)」と言わんばかりで、大型の捕獲器にも無反応。この日もダメでした。

後日訪れると、また黒猫さんがこちらをチラリ。「また来たの? 本当にしつこいわね」と一瞥をくれた後、外通路の奥に姿を消しました。

■スタッフがいないことを何度も確認した後、捕獲器の中にイン

その隙に捕獲器の中にエサを置きスタッフが離れると、黒猫さんは何度も何度もスタッフがそばにいないかを確認。その後、エサを食べようと捕獲機の中へゆっくり入ったところで保護することができました。

従業員さんが当初心配していた目のけがは、この時点でかなり自然治癒が進んでおり、まん丸のかわいい目でスタッフを見つめていました。

しかし、「念には念を」と動物病院へ。適切な処置をしてもらった後、翌日には元いた外通路に黒猫さんをリターンしました。

捕獲器での体験が影響したのか、しばらく姿を消していましたが、3日後には再び外通路に戻ってきました。

黒猫さんは優しい従業員さんたちのお世話を受けながら、今日も外通路でのんびり過ごしているそうです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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