「なんでわいが他人のゲロを…」泥酔客を介抱 隣のおじさんが粋なお礼、その理由とは?
「電車の中で吐いた人がおって、介抱し終わったあとに、なんでわいが他人のゲロ持って帰らなあかんねん、って思ってたら…」
電車の中で嘔吐した人を介抱していた男性の身に起きたほっこりエピソードがX(旧Twitter)で話題になりました。
投稿したのは、「無職さん@令和3年に退職した元銀行員」さん(@100dayretire、以下無職さん)。無職さんによると、8月30日のJR京都線最終少し前の普通高槻行きに大阪から乗車した時のこと…目の前で吐いている人を目撃。すぐに介抱して無事に降りる駅まで見送った後、その一部始終を見ていたおじさんから千円を受け取ったとか。
そんなおじさんに「日本も捨てたもんじゃないな」とつぶやいたところ、無職さんの勇気ある行動とおじさんの粋な計らいに称賛するコメントが殺到しています。
■おじさんから千円を受け取った! 「いいことするといいことが帰ってくる!」
「他人ゲロ介抱できる奴はそうそうおらんよ すごいんだよーー」
「いやいや。無職さんえらいよ 簡単にできることじゃないから!そして千円のおじさんもえらいぜ」
「無職さんもおじさんもいい人ですね どっちもなかなか出来ることではないです」
「あっと思って行動できる無職さん素敵!おじさんも。なかなかできないよ」
「いいことするといいことが帰ってくる!良かったね♪」
「見ず知らずの方のゲロ掃除が出来るのはすごいです!」
多くの人たちが絶賛した無職さんのエピソード。その時のことを、無職さんに聞きました。
■男性は元銀行員 飲んだ帰りに電車に乗ったら…突然、酔客が吐いた
──深夜の電車に乗っていた時のことですね。
「この日、私は前職の銀行の先輩後輩たちと飲んでおりました。その帰り電車に乗って、しばらく進んだ後の出来事です」
──吐いている人を目撃してしまったと。
「そうです。向かいに座っている方が、完全に寝ていたのですが突然もどしてしまいました。私はティッシュもっていなかったので他の方にティッシュをいただき、とりあえずその方の服にかかった部分やカバンなどを拭いたんです。スマホなどその方のカバンに入れて、降りる駅を聞いて、降りる駅に着いたら立たせて降ろしてあげました。そこで傘とカバンと拭いたティッシュをまとめたビニール袋を渡そうとしたら、傘とカバンだけ持って降りられてしまって。なぜか私が吐しゃぶつを拭いたティッシュたちを持って帰ることに(苦笑)。きっと本人は酔っていたでしょうから悪気はなかったとは思います」
──酔客を介抱した後におじさんが…。
「その後数駅進んだ後に、私の隣に座っていたおじさんが立ち上がり突然千円札を差し出してきました。私が『いいんですか?』と驚いていると『ありがとう。私にはできないことなので』と言い残して、そのまま降りて行かれました」
■千円札を受け取り、元銀行員「純粋に世の中にはいい人がいるんだなあ」
──千円札を受け取った時、どう思った?
「純粋に世の中にはいい人がいるんだなあと思いました。あと、いただいたのが新札だったので少しうれしくなっちゃいましたね! 具合悪い人を助けて、いただいたのが北里柴三郎の千円札というのはなかなかセンスを感じましたね(笑)。またビニール袋は高槻駅に着いたときゴミ箱に捨てました」
──とはいえ、実際吐いている人を目の前にすると躊躇する人が多いかと思います。
「基本的に目の前で具合が悪かったり吐いたりしている人がいると、都度助けるようにはしています。助けないよりは、助けた方がいい気がしますから」
──もしかすると、介抱された方やおじさんたちに、この記事が目にとまることがあるかもしれません。メッセージを!
「ご本人たちに届くことがあれば、吐いちゃった人も、千円くれたおじさんも、一緒に飲みに行きましょう! これもなにかの縁ですし、生活圏内もかなり近いようですから。あ、吐いちゃったご本人はお酒の量セーブしてもらえるとありがたいですね(笑)」
関西で介抱された方、千円札を渡されたおじさん! 記事を読んでいましたら、無職さんのXアカウント(@100dayretire)までDMくださいませ。
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■元銀行員、現在は山奥で古民家暮らし
無職さんは、3年ほど前に銀行を退職。高槻市内の山奥で家賃0円の古民家を借りて暮らしているとのこと。現在は資産の運用やSNSからの収入、あるいは個人で受けた仕事などで生計を立てているとのこと。「ぜいたくはできませんが、食べるものには困らないです。たまにフォロワーさんとバーベキューしたりしながら楽しく暮らしております。今年の目標は、自宅にカラオケを設置することです」と話してくれました。
また無職さんは、YouTube「無職さんの田舎暮らし」で、ご自身の暮らしぶりを紹介しています。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)