飼い主さんがいない! ハーネスが抜ける不運も 不安に駆られて迷子になったラブラドール・レトリーバー 無事に戻った愛犬を飼い主は抱きしめた
2024年2月、繁殖場にいたところを保護されたラブラドール・レトリーバーのメス・レアちゃん。推定年齢13歳ほどのおばあちゃんですが、穏やかでおとなしい性格が奏功し、保護から2カ月後に優しい里親さんの家に迎え入れられることになりました。
レアちゃんも里親さんにすぐに懐き、第一歩を踏み出しました。しかし正式譲渡の数週間後、思わぬことが起こりました。
■里親さんの姿が見えず心配になり、ハーネスを抜け迷子に
散歩の途中で里親さんが友達のお家に立ち寄ったところで、姿が見えなくなりレアちゃんは「どこ行っちゃったの!?」とパニックに。レアちゃんはハーネスを抜け里親さんを探し始めました。そしてあちこち歩くうちに迷子になってしまいました。
里親さんは大慌て。レアちゃんを譲渡してくれた保護団体・スリール~犬達の幸せ探し~(以下、スリール)に連絡。レアちゃんが行きそうな場所、行動パターンを教えてもらうとともに、捜索も手伝ってもらうことにしました。
■空腹となれば、エサを求めて遠くへ移動する危険性
スリールのメンバーがここで立てた仮説はこうです。
普段のレアちゃんは、怖がりな面もあるほどおとなしく穏やかな性格。すぐに遠くに移動するとは考えにくく、おそらくは近くに身を潜めているのだということ。
すぐに捜索願いのポスティングを作成し、里親さんや協力者と手分けして近隣に配布。しかし、しばらく経過しても有力な目撃情報はなく、もどかしい時間を過ごすことになりました。
普段はおとなしいレアちゃんも、お腹が空き始めれば、エサを求めてどこかに移動し始めることも考えられます。ここは時間との勝負。一刻も早くレアちゃんが潜んでいる場所を見つけるべく、探し歩きました。
■里親さんとの再会で安心した表情を見せてくれた
すると、近隣のホテルの片隅に、潜み続けるレアちゃんの姿が。突然ひとりぼっちになったことにおびえるような、何かいけないことをしてしまったかのような複雑な表情を浮かべるレアちゃんでしたが、まずは無事に保護することができました。
里親さんは叱るどころか、レアちゃんに「怖い思いをさせてごめんね」と強く抱き抱えてあげました。里親さんのぬくもりにホッとしたのかレアちゃんもすぐに笑顔に。捜索に関わった人全員が「本当に良かった」と喜びました。
事故に遭わず、無事に里親さんの元へと帰ることができたレアちゃん。これからは優しい里親さんの元から飛び出したりしないでね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)