山小屋の低いシンクで洗い物→腰痛対策で編み出された必殺技 「これなら疲れない」「内股がバキバキに鍛えられそう」
山小屋生活で編み出された必殺技が、SNS上で話題になっている。低いシンクで洗い物をする際の腰痛対策として、脚を横に開脚しながら洗うというもの。同様の洗い方を実践している人も多数おり、「これなら疲れない」「内股がバキバキに鍛えられそう」「飲食店あるある」など反響が集まっている。
■先輩から受け継がれる「開脚洗い」
投稿したのは、静岡県の南アルプスにある山小屋「千枚小屋」で働くX名・じゅごん大輔さん(@DugongY)。小屋は標高約2600メートルに位置し、日本百名山の悪沢岳と赤石岳を縦走する登山者で賑わう。「朝は日の出と富士山と雲海が同時に見られます」と魅力を語る。
「山小屋の低いシンクで長時間洗い物をしていると腰が痛くなってくる。そこで編み出されたのがこの『開脚洗い』である」。そんな文言とともに、バンダナを巻いた男性が、逆Y字に開脚しながらシンクに立つ写真を投稿したのは9月上旬。洗い物の量は日によるが、宿泊登山客(定員80人)の茶碗、湯呑み、お椀、洋食プレート、調理器具など-があるという。
「中腰の維持がつらいですね。腰痛癖がついて、起床時の起き上がりが大変な日が続くこともありました。洗い物中は真下を向くので肩こりから来る頭痛も苦しくて」と語るじゅごん大輔さん。昭和時代から建つ山小屋も多く、シンクは当時の標準が多いといい、「開脚洗いは先輩小屋番さんから教わり、その先輩も別の先輩から教わったみたいです。昔から脈々と受け継がれてきたと思われます」と話す。
開脚洗いのコツは、足は肩幅くらいにし、慣れてきたら少しずつ広げていくこと。「股関節が伸びて気持ちいいです(笑)床が滑りやすいと転倒の可能性があるので注意が必要です」
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じゅごん大輔さんは漫画家でもあり、ビギナー登山者向のエッセイコミック「今日からはじめる山登り」も販売中。世界一の登山者数を誇る東京の山「高尾山」で登山デビューを果たしたインドアオタクの作者が少しずつ経験を積んで北アルプスの奥穂高岳を登頂するまでの物語だという。
(まいどなニュース・山脇 未菜美)