“甘えん坊将軍”の2歳息子「こんどは僕がしてあげる!」 親心に共感の嵐「その約束を忘れたとしても…」
幼い子どもを育てていると、ふとした時に将来の大きく成長した姿を想像することがあるでしょう。今は小さくて守ってあげないといけない子どもも、いつかは自分たちの手から離れて一人で歩いていくのだと考えると、涙腺が緩んでしまう人も多いはずです。
そんな親心が描かれた漫画「2万回後の明日には。」(作:伊藤ぽんぽこ)がX(旧Twitter)とInstagramで公開され、多くの人が涙を誘い話題となっています。同作は作者である伊藤ぽんぽこさんの子ども・そうちゃんは、伊藤さんに毎日これしてあれしてとお願いの連続で、伊藤家では“甘えん坊将軍”の名をほしいままにしていました。
ある日、伊藤さんに抱っこされてお散歩中のそうちゃんが「そうちゃんが大きくなって、かか(伊藤さん)が小さくなったら、そうちゃんのだっこでお散歩いこうね」と告げます。その言葉を聞いた伊藤ぽんぽこさんは、「そうちゃんが大きく成長した時、この約束を忘れてしまうくらい自分の人生に夢中になってくれたら幸せだな…」と思い、自身のそうちゃんを愛する気持ちを実感するのでした。
SNSでの同作の投稿には「子供いないのに未来の子供を想像して泣く」「叶わなくても良い約束わかりすぎます。」「もう泣かずに読むの無理です」など、共感や感動の声が多数あがっています。
作者の伊藤ぽんぽこさんに、当時の様子を詳しく聞きました。
ーそうちゃんが「いつか大きくなったら」と未来のお話をし始めたのはいつごろからでしょうか?
ここ最近で、2歳8カ月くらいになってからだと思います。言葉が達者になってきて、嬉しいことをたくさん言ってくれるようになってきました。逆もまたしかりですが…笑。
ー冒頭「甘えん坊将軍」とのご紹介がありましたが、妹ちゃんが生まれたことがきっかけだったのでしょうか?
たしかに妹が生まれたときにがっつり赤ちゃん返りしていたので、甘えん坊将軍になったきっかけのひとつだと思います。妹の首が座るまでは、保育園送迎の時に息子を抱っこしてあげられなかったので、その時の荒れっぷりはもう見てられなかったです笑。
その後「子どもを小脇にかかえる」という方法を編み出して、左手に娘、右手に息子を小脇にかかえて保育園送迎をしていました。この時期は息子も「こわきにかかえて?」が口癖になっていましたね。それから今に至るまで二人抱っこが基本になっているので、おかげで私の筋力が向上しました笑。
ー今までで一番、印象に残っている甘えん坊エピソードがあれば教えてください
息子はとにかく「かかファースト」で旦那のことをおざなりにします。旦那が抱っこやご飯の介助をしようとすると嫌がるのですが、先日ついに「ととのお膝の上だとご飯おいしくなーーーい、かかのお膝の上だとごはんおいし~~~」としっかり説明し、私の膝のうえに乗ってきたのには笑っちゃいました。
また、保育園にいくときに「かか、そうちゃんのこと、抱っこでつれてく…?(うるうるした万歳ポーズ)」と言われたときは、かわいさが溢れてたまらなかったです。
ー親として、子どもがこんな風に育ってくれたら嬉しいな(幸せだな)と考える未来像はありますか?
私個人としては「結婚するもしないも、子どもを育てるも育てないも、本人の自由にしてくれ!」と思っています。息子自身が「好きなこと」を見つけて夢中になって、笑顔でいれる時間が長い人生になってくれたら、とても幸せだなと思っています。
生きているうえで「しんどくなること」「悲しくなること」をゼロにするのは無理かと思います。だからこそしんどい・悲しいを乗り越えられるような「すき」を見つけてほしいです。
ー最後に、大きく育ったそうちゃんが、この漫画のような約束を覚えていたとき、掛けてあげたい言葉があれば教えてください
その約束をしてくれた時点で、約束を守ってもらったと同じくらい嬉しい気持ちになれたから、無理にかなえなくっていいからね。でもかなえてくれるなら、一回くらい抱っこしといてもらおうかな!と伝えたいです。
(海川 まこと/漫画収集家)