「河原に遺棄されていた」生後間もない子猫4匹を保護…1カ月半たち、1匹が虹の橋を渡る「捨てられなければ、救われた命だった」怒りの声殺到

「生後すぐに河原に遺棄されていた子猫たち。保護から1ヶ月半経ちました。

保護主である @sachie_win さんと協力しながら育ててきました。」

河川敷に生後間もない子猫4匹が遺棄されていたことを、個人で保護猫のボランティア活動をしている凛(Rin)さん(@littlerin.maron)がInstagramに投稿。さらに保護から1カ月半が過ぎた現在、子猫4匹のうち三毛猫1匹が虹の橋を渡ったことも報告しました。

投稿には「人間のせいで、また、可愛い命が1つ消えてしまって、悲しく腹立たしい」「捨てられなければ、救われた命だったのかもしれないと思うと、悔しくて悲しみで胸がいっぱい」「残された子達‥たくましく育ってくれることを願っています」と怒りと悲しみのコメントが多数寄せられています。

多くの人たちが心を痛めた生後間もない子猫たちの遺棄。保護された経緯や現在の様子を、子猫たちのお世話をしている凛さんに聞きました。

■子猫たちはびしょ濡れで必死に鳴いていた

──子猫たちが保護された経緯を教えてください。

「友人であるsachieさんが、たまたまいつもと違うコースを散歩した際に見つけたそうです。大きな袋に段ボール箱が入っており、その中で子猫たちが鳴いていたようです。場所は、ほとんど人が通らない大きな川の河川敷でした」

──保護時の子猫4匹の状態は。

「保護当時、前日雨が降っていたためだと思うのですが、子猫たちはびしょ濡れ。それでも必死で鳴いていたようです。濡れてしまっていて、体温も低い状態でした。また初乳も飲ませてもらえずに遺棄されてしまったようです」

■三毛猫は容体が急変 重度の貧血で息絶える

──9月16日で保護から1カ月半が過ぎたとのこと。これまでの子猫たちの様子を教えてください。

「子猫たちは、保護当時からずっと下痢が続き、食欲にもムラがありました。何度検便しても悪い菌などはいないのですが、下痢止めも効かず…低血糖や脱水してしまう子もおりました。しょっちゅう病院に通っていて、三毛は容体が急変して、深夜に病院に行くこともありました。ブドウ糖と点滴は常備して、緊急時には家で急場をしのぐことも。一度三毛は最悪の状態から復活してくれたのですが、また急変して重度の貧血になり、残念ながら亡くなってしまいました」

──生き残った子猫3匹は。

「はい。現在残った3匹は、下痢もなく、食欲も旺盛、よく遊び全員元気です。ただ、初乳を飲めていないせいで、免疫力が低く、しばらく飲んでいた抗生剤が終わったタイミングでヘルペスを発症し、目が真っ赤になってしまいました。現在、眼科の専門医に罹り、ヘルペス治療中ですが、経過は良好です。ヘルペス治療が済み、1回目のワクチンを打てれば、もう自分の免疫力で病気と闘えるようになると思います。そうなったら譲渡を開始します。今のところ、1匹は里親さまが決まっておりますが、あとの2匹はそこから里親さまを募集したいと思っています」

──今回の遺棄について、ご意見をお聞かせください。

「避妊去勢を行わない、無責任な飼い方のせいで生まれた命を、こうも軽々しく捨ててしまうことに、強い憤りを感じております。この子たちを遺棄した人間に、自分のしたことが犯罪であると、自覚してもらいたいです。また、この子たちの母猫は生まれてすぐに子どもを取り上げられて、おっぱいを与えることもできず、乳腺が腫れて炎症してしまったのではないかと心配しております。このことは、母猫への虐待でもあると考えます」

飼い犬や猫などの遺棄。2020年6月に施行された改正動物愛護法により、飼い主がペットを捨てた場合、これまで100万円以下の罰金刑だけでしたが、1年以下の懲役刑が加わり、厳罰化されました。犯罪です。大切な命を捨てないでください。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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