短い足でちょこちょこ 飼育放棄されたダックスフンドの保護犬 日々のトレーニングで「できること」が増えるお利口さん
うれしそうにやってくるコリーのような美形の真っ白ワンコ。こちらに向かってくる姿は匍匐前進のようにも見えますが、短い足でチョコチョコと頑張って歩いています。
名前はクレア。推定6歳ほどのメスのダックスフンドで、2024年7月に保護団体、restartdog LIENでお世話を受けることになった保護犬です。
■6年以上野放しだったクレアの教育はかなり大変
クレアはとある事情で飼い主から飼育放棄されました。
悲しい過去がありながらも、明るい性格で人間も他のワンコも大好き。長年のネグレクトのせいで、体のあちこちに病気を抱えていたものの、幸い重篤なものではなく、治療をすれば治るものばかりでした。
それ以上に厄介だったのがクレアの行動。以前の環境では「家庭犬」としてのトレーニングを受けてこなかったとみられトイレがダメ。散歩も下手で目につくあちこちの場所にフラフラ。イタズラもしたがり部屋中を汚したり、目につくもの全てがオモチャだと思って噛みまくることもしばしばでした。
その度に優しく叱る預かりボランティアさんでしたが、この年齢になるまでトレーニングを受けてこなかったワンコに、家庭犬としてのルールやマナーを教え込むのは相当の苦労が伴いました。
■日を重ねるごとに「できること」が増えていった
しかし、賢く聞き分けの良いクレアは、日を重ねるごとに「できること」が一つずつ増えていきました。
特に散歩は上手になり、冒頭で触れたように匍匐前進にも見えるかわいい足取りで、まっすぐ歩けるようになりました。
その度に褒めてあげると、笑顔を浮かべうれしそう。こんな預かりボランティアさんとの気持ちの行き来で、ワンコ本来の喜びもまた数多く体験できました。
■他のワンコとも仲良くできるお利口さん
他のワンコとの協調性もバッチリで、争うことなく仲良く一緒に過ごすことができます。
夏には、他のワンコと一緒に、行きつけのドッグランに設置されたプールで大はしゃぎ。プカプカ浮かぶボートの上で、ニコニコうれしそうに過ごしていました。
日々成長しなながら第二の犬生を目指すクレア。近い将来、クレアにぴったりの里親さんが見つかり、「ずっとお家」をつかんでくれると良いなと思います。
(まいどなニュース特約・松田 義人)