顔に大けがの子猫 小さな体に秘められた医師も驚く治癒力 食欲旺盛で元気を取り戻した

生後数週間ほどにして、群馬県動物愛護センターに収容された子猫。サバトラのオス猫ですが、顔に大けがを負っていました。

顔の左頬の肉が削れ、口の中が剥き出しになった状態です。けがをした詳細は不明ですが、保護当初クルマの近くにいたことから、クルマのエンジンルームに潜り込んで負ったか、交通事故に遭ったのかどちらかが考えられました。

■傷の範囲が広すぎ、自然に肉が盛り上がることを待つことに

後にこの子猫は「ロッキーロード」と命名され、動物保護団体、Delacroix Dog Ranchが保護し、けがの治療と合わせてお世話をすることになりました。

保護後すぐに動物病院を受診。獣医師によれば、「できる範囲の処置はするものの、傷の面積が広すぎるため、肉が自然に盛り上がってくるのを待たないといけない」と言います。傷の経過観察もあり、ロッキーロードはそのまま数日入院することになりました。

■傷の痛みに耐えながら明るく元気に振る舞うお利口さん

「本当に肉が自然に盛り上がってくるものだろうか」と心配されましたが、当初よりロッキーロードは口周りの痛みに耐えながらも気丈に振る舞い、エサも積極的にバクバク。顔のけが以外は健康で体力もあったことが奏功し、後にけがの患部には自然と肉が盛り上がってきました。

治癒が進み、ロッキーロードはさらに元気に。当初、警戒していた人間にも積極的に甘えるようになり、人の手にすり寄ってきてはゴロゴロ。そして、退院後、団体と提携する預かりボランティアさんの家に迎え入れられてからは、ハラハラするほど部屋の中をかけ回り、先住猫とも仲良しに。明るく元気に過ごすようになりました。

■当初の見立てよりも早く治療が進み、里親募集も開始

顔のけがは、完治したとはいえない状況ですが、当初の見立てよりも早く治療が進んでいます。これを受け団体ではロッキーロードの里親募集を開始しました。

小さな体でけがを乗り越えようとがんばるロッキーロード。明るく元気で我慢強い性格で、きっと幸せをつかみ取ってくれることでしょう。幸せに導いてくれる優しい里親さんと出会えますように。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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