中国の大型連休である「国慶節」が10月1日～7日と近づいていますが、中国人観光客に人気の日本の地域はどこなのでしょうか。国慶節の連休中に日本に旅行する予定がある人に、どの地域を訪問する予定か聞いたところ、「北海道」が1位となりました。

インタセクト・コミュニケーションズ株式会社（東京都千代田区）が実施した「2024年の国慶節期間の旅行消費」に関する調査です。中国在住の10～60代以上の男女556人を対象として、テンセント社が提供するメッセンジャーアプリ『WeChat』上のアンケート機能を使用し、2024年9月に実施されました。

調査の結果、コロナ禍前と現在で旅行に対しての意識が「変わった」と答えた人は全体の80.4%。具体的には、「渡航場所」（67.8%）、「予算」（55.9%）、「旅行の時期」（49.2%）といった回答が上位に挙げられました。

また、中国の建国記念日にあたる「国慶節」の大型連休期間（2024年10月1日～7日）に、中国国内や海外で特别なセ一ルやプ口モーションを「期待している」と答えた人は全体の84.9％となりました。

特別なセールやプロモーションの期待が高い「商品やサービス」については、「コスメ」（68.0%）が最も多く、次いで「デジタル製品」（61.4%）、「食事」（56.1%）、「旅行」（54.9%）が続きました。

続けて、2024年の国慶節期間中の「経済状況に対する意識」について尋ねたところ、「いつも通りの支出」と答えた人は44.8%、「支出を増やす」と答えた人は28.2%となった一方、「支出を抑える」と答えた人は27.0％でした。

最後に、これまで日本に行ったことがある、または今後行く予定がある390人に「国慶節の大型連休中における海外旅行の予定」を尋ねたところ、「日本」と答えた人は53.1%という結果となりました。

また、「日本」に旅行する予定の207人の中で、人気の高かった都道府県は、1位「北海道」（69.6%）、2位「東京」（51.7%）、3位「大阪」（25.6%）がTOP3に。

ちなみに、「北海道」と答えた人のうち、およそ3人に1人にあたる34.0%は、これまでに1回以上北海道を訪れたことがあるリピーターでした。

1位の北海道を選んだ理由としては、「自然や景色が美しい」「札幌・大通公園」「函館山の夜景」といった有名な観光地が挙がりました。

2位の東京には、「日本の首都、アジアで最も賑やかな都市」「買い物をしたい」「アニメの舞台」、3位の大阪には、「面白そう」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」といった理由が寄せられたそうです。

この調査結果について同社では、「近年、一部エリアではオーバーツーリズムや観光公害に関する報道も見受けられます。各地域では訪日観光客への啓発・注意喚起や周遊先・時間帯の分散施策、災害などの緊急時の対策をDXを用いながら取り組むことが急務です」とコメントしています。