まるでミルフィーユ! 何枚も貼り重ねられた賃貸住宅の床材にびっくり メリットだってあるんです
まるでミルフィーユのように貼り重ねられた床材がSNS上で大きな注目を集めている。
「賃貸物件の床材でよく見かける『クッションフロア』」とその模様を紹介したのは工務店経営のいのっちさん(@inocchi8562)。
古い床材の上に何度も貼り重ねられて4重になった床。素人目には違和感のある光景だが、手間や予算の削減のため、こういった施工をすることはけっして珍しくはないのだという。いのっちさんに聞いた。
ーーよくあることなのですか?
いのっち:こういった状況は賃貸物件ではよくあります。というかほぼこのような方法で床を貼り増ししてリフォームする場合が多いです。ただし低予算が最重要ではない実需リフォーム(注文住宅リフォーム)では一度剥がして貼り替える事がほとんどです。
ーーメリット、デメリットは?
いのっち:メリットは、やはり工事費を節約できます。単純にめくる工程、めくったものを運ぶ、そして捨てる。処分費も節約できます。かかる時間もおよそ半分になります。
その他には断熱性、遮音性、クッション性がアップします。数値がらどれくらい上がり、それが体感できるほどの効果があるのか?というのはデータはありませんが、1枚より2枚、3枚の方が良いということは間違い無いでしょう。リプ欄ではクッション性が向上して膝に優しかった。というのもありました。デメリットは家具の脚の跡がつきやすい、重ねすぎると巾木との納まりが不自然になる、クッション性が上がりすぎてふわふわして安っぽい、などがありますが実はほとんど大した問題ではありません。
全ての工事でも言えますが、既存のものに上から貼るというのは合理的で一般的なやり方です。例えば古いキッチンのタイルをそのままにしてその上から綺麗なパネルを貼るなどもそうです。
ーー大きな反響がありました。
いのっち:否定的なものから肯定的なものまでさまざまな反響がありましたが、皆さん防音性に関心が高いのだと思いました。実際やってる工事業者からするとそこまで考えてないんですけどね(笑)。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「大きな声では言えませんが、昨日貼ってきたところ、すでに5枚貼ってありましたww全部めくろうかと相談したんですが、全部めくると1cm下がるので更に上からということに...w巾木の塗装も終わってましたので...あ、仕上がったら、普通のCFよりクッション性が良くなりましたw」
「私の居た学生アパートは壁紙が二重でしたね 3年目に天井の角が剥げてきて、やばっ と思って見たら下にちょっと黄ばんだ壁紙がそのまま 木工用ボンドで止めて、退去前にもう一回止め直してお咎め無し(今から思えば私は何も悪くない)」
「ベニアもめくれて下地が荒れる そもそも下地が湿っぽい 大工を入れる予算がない 様々な理由により」
「二階、三階なら防音効果が高まり下の部屋の人は喜びそうですけどね」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんのお住まいの床は果たしてどんな状態だろうか?
なお、今回の話題を提供していくれたいのっちさんは日々、リフォームに関する情報を発信中。今年は終了したがX上の建設業に特化したハッシュタグイベント『クソ現場祭り』にも参加しているので、ご興味ある方はぜひチェックしていていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)