「残業はしない」と回答した就活生は「1割」…既に働いている世代よりも少ない結果に

現在、就活を行なっているみなさんは、働き方に対してどのような意識を持っているのでしょうか。Thinkings株式会社(東京都中央区)が実施した「働き方」に関する意識調査によると、「残業はしない・断る」と答えた就活生は1割にとどまり、既に働いている世代よりも少ないことがわかりました。また、仕事における生成AIツールの利用については、就活生の約7割が「利用したい」と回答しました。

調査は、全国の就活生100人および社会人300人(自営業除く、各世代100人ずつ)を対象として、2024年6月にインターネットで実施されました。

はじめに、「残業」に関する考えについて、「残業はしない・断る」と答えた割合を世代別にみると、「Z世代(1997~2005年生)」が22%、「Y世代(1981~1996年生)」が24%、「X世代(1965~1980年生)」が16%であったのに対し、就活生は10%にとどまり、他の世代より少ない結果となりました。

この結果について同社では「新入社員は、職場での評価を得るためや、早く仕事に慣れるために、一定程度の残業を受け入れる姿勢がある」と推察しています。

続いて、「副業」に関する考えを聞いたところ、Z世代と就活生では「積極的に行いたい」(Z世代29%、就活生18%)、「負担が大きすぎない範囲で行いたい」(Z世代27%、就活生41%)が合わせて半数を超えており、若年層は本業以外で収入アップやキャリアの幅を広げることに前向きなであることが見て取れます。

その一方で、就活生を除く各世代の約4人に1人が「副業に興味はない」と回答しており、本業のみで金銭的にも成長環境的にも満足している人が一定数いることがうかがえました。

また、「転職」について、「転職したい」と答えた割合をみると、「就活生」(キャリアアップのために転職したい21%、魅力的なオファーがあれば転職したい44%)が65%と最も高くなったことから、就活生は転職を視野にいれたキャリアプランを描いており、終身雇用の概念が薄れていることがうかがえます。

一方、X世代とY世代の半数以上が「特に考えていない」(X世代33%、Y世代31%)、「定年まで同じ会社で働きたい」(X世代25%、Y世代23%)と回答しており、生活の安定や既に築いてきたキャリア、転職市場における求人数などが影響していることが考えられるといいます。

次に、「転勤」について聞いたところ、「キャリアアップのためなら積極的に受け入れる」と答えた人の割合は若い世代ほど高く、就活生では47%となりました。

一方で、「辞令であれば仕方なく受け入れる」(就活生28%、Z世代25%、Y世代34%、X世代34%)、「転職を考えるきっかけになる」(就活生25%、Z世代37%、Y世代43%、X世代46%)と答えた層は全世代で半数を超えています。

最後に、「仕事における生成AIツールの利用」について、「利用したい」と答えた人の割合をみると、「就活生」(73%)と「Z世代」(52%)で高くなった一方で、X世代とY世代では「利用に抵抗がある」(X世代23%、Y世代24%)、「必要があれば利用も厭わない」(X世代38%、Y世代39%)と考える人の割合が高く、AIツールの利便性を理解しつつも、現在の業務プロセスや経験に基づいたアプローチを取る傾向が高いことがうかがえる結果となりました。

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