保護した猫は「猫エイズ」→譲渡せず、家族に のっそりしたのんびり屋「デカ男」は看板猫修業中
愛知県在住のマリリンさんが9月27日に新しい家族として迎え入れたのは、まだ名前の決まっていない保護猫、仮の名前「デカ男」です。このオス猫は、推定で2~3歳の若い猫ですが、保護当時の状況からは年齢がはっきりしません。彼との出会いは約1ヶ月前の8月中頃、マリリンさんが保護猫活動をしている際に訪れました。
マリリンさんの知り合いの庭に数匹の野良猫が現れるようになり、その中の一匹がデカ男でした。捕獲機ではなかなか捕まえられず、ドロップ式という捕獲する機械でやっと捕獲できたそうです。保護して譲渡を考えていたのですが、検査の結果「猫エイズ」であることが判明。猫エイズは感染力は低く、室内飼いであれば他の猫とも問題なく暮らせることが多いですが、この結果を受け、デカ男を自分の家で飼うことを決めました。彼はこれから和菓子店の看板猫になる予定です。
初めてマリリンさんの家に来た日のことを振り返ると、デカ男くんは「よっこらしょ」とキャリーから出た瞬間、動きを止めて固まっていたそうです。緊張していたものの、触られると唸るだけで攻撃性は見られませんでした。初対面の印象からも、彼の性格が見えてきます。マリリンさんが「とにかくのんびり屋」と話す通り、動きはのっそりとし、どこか穏やかな印象を受ける猫です。
現在、デカ男はまだ慣らしボランティアのところで訓練中で、ケージの中で生活しています。最初はハンストを決め込みましたが、ちゅ~るは思わず食べてしまったというお茶目なところも。マリリンさんも、彼が家に完全に慣れてくるまでは慎重に時間をかけるつもりです。しかし、この新しい家族がどんな性格を見せるか、どんな表情を見せてくれるか、日々の暮らしの中で少しずつデカ男のことを知っていく過程を楽しんでいるようです。
これからお店の看板猫として、人々に愛される存在になるであろうデカ男。猫エイズというハンデを持ちながらも、マリリンさんに守られ、温かい環境の中で新しい生活が始まろうとしています。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)