ゴミ捨て場でエサを探していた子猫を保護…今では「頼りになる兄貴猫」に成長

■ゴミ捨て場でエサを探していた子猫

福岡県に住むかずまさんの人生に、ういろうくん(6歳・オス)という特別な猫がやってきたのは6年前のこと。当時、ういろうくんは生後4ヶ月くらいでした。

ういろうくんは、かずまさんが当時住んでいた場所のゴミ捨て場で、ひとりぼっちでうろついていました。小さな体で飢えと寒さに耐えながらゴミ捨て場にいたその姿を見た瞬間、かずまさんはこの子を見過ごすことはできませんでした。

かずまさんが特に心を打たれたのは、ういろうくんがかずまさんの奥様の亡くなった猫にそっくりだったこと。「きっと、この子はうちに来る運命だったんだ」と感じ、里親としてういろうくんを迎えることを即座に決めたのです。

ういろうくんが家に来た最初の日、驚くほど大人しく優しい性格を見せました。新しい環境に戸惑うこともなく、穏やかにかずまさん家族に寄り添うその姿は、すでに「ここが自分の家だ」とわかっているかのようでした。

その時、かずまさんは「和菓子っぽい名前がいいな」と思い、ういろうくんと名付けました。まるでういろうのように甘く優しい性格が、和菓子の名前にぴったりだと感じたのです。

■家族を支える冷静な兄貴猫

6年が経ち、ういろうくんは今や立派な大人の猫になりました。大人しく、いつも冷静な彼は、かずまさん一家の中でも特に落ち着いた存在です。しかし、ういろうくんの本当の魅力は、その面倒見の良さにあります。

新入りの猫が家に来た時も、ういろうくんは決して威嚇したり警戒したりせず、むしろその猫たちの世話を焼く姿が印象的でした。まるで自分の弟や妹ができたかのように、新入りの猫たちが安心して新しい家で過ごせるようにと優しく接していたのです。かずまさんも、その光景を見るたびに「本当に頼りになる存在だな」と感謝の気持ちを抱いています。

ういろうくんは、単に保護された猫ではなく、かずまさんとその家族にとって欠かせない存在となりました。奥様が亡くした猫との思い出を思い起こさせるだけでなく、家族をまとめ、支える大切な一員です。新入りの猫たちが安心して成長できるのも、ういろうくんの優しさと冷静さのおかげ。

今や、ういろうくんのいる生活が日常となったかずまさんの家。ういろうくんは、甘くて優しい和菓子のような存在であり、かずまさん家族に笑顔を届けてくれています。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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