結婚したら「職場」での名前どうする…4割の女性が答えたのは? 「困ったことがない」「名刺などの変更が大変」

働く女性の約7割が選択的夫婦別姓に「賛成」--そんな調査結果が、株式会社キャリアデザインセンター(東京都港区)が運営する女性の転職に特化した転職サイト『女の転職type』による「選択的夫婦別姓」についての調査でわかりました。また、今後結婚を考えている人の4割弱が「自分の姓で働きたい」と回答したそうです。

調査は、同サイト会員の働く女性426人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。

婚姻関係にある夫婦が別姓を望む場合に、同姓・別姓のいずれかを強制するのではなく、改姓するかどうかを自ら決定する選択の自由を認める「選択的夫婦別姓」について賛否を調べたところ、「制度に賛成だが、自分は夫婦同姓がいい」(38.0%)と「制度に賛成で、夫婦別姓が良い」(27.0%)と答えた賛成派が65.0%となり、「制度に反対で、夫婦同姓がいい」の5.4%を大きく上回る結果となりました。

これを年代別にみると、どの年代も賛成派・反対派の割合に大きな差はないものの、未婚者が多いと思われる20代は「夫婦同姓がいい」(55.2%)と答えた人の割合が多く、既婚者が多いと思われる30代・40代では「夫婦別姓が良い」(30代23.8%、40代35.7%)が増えることがわかりました。

また、今後結婚を考えている人では、「自分の姓で働きたい」は38.5%、「相手の姓で働きたい」が27.0%、「わからない」が34.4%という結果になっています。

「選択的夫婦別姓に賛成」と答えた人にその理由を聞いてみると、「個人の自由を尊重したい」(74.7%)や「名義変更に手間がかかる」(65.0%)に回答が集まったほか、「婚姻関係が続くとも限らないから」(39.4%)という意見も上位に挙がりました。

回答者からは、「自分が事実離婚状態で、人の苗字を名乗ることに違和感があるため」「子連れ離婚、再婚の場合、親の姓だけ変わるのはおかしいから」「手続きやサービスが今まで通り受けられるのであれば問題ないと思うから」などの声が寄せられています。

一方、「選択的夫婦別姓に反対の理由」としては、「子どもへの影響」(69.6%)、「家族の一体感がなくなる」(56.5%)、「行政手続きの複雑化、コストの増大」(47.8%)などが上位に挙がりました。

次に、「姓が変わることで仕事上困ることはありますか」と尋ねたところ、「とても困る」(12.0%)と「少し困る」(42.3%)と答えた「困る派」が54.3%となり、「困らない」の26.3%を大きく上回りました。

「姓が変わったら困る派」の割合を年代別にみると、20代のみ41.8%で半数以下となった一方で、30代では60.8%、40代では52.7%と年代によって割合が大きく異なる結果となりました。

また、実際に姓が変わった経験がある人に、「困ったこと」を尋ねたところ、「呼び方を変えてもらう必要があった」(41.3%)や「名刺やメールアドレス変更が大変だった」(33.5%)が上位に挙がった一方で、「困ったことはない」(40.7%)と答えた人も4割ほどみられたことから、姓を変えても不都合を感じることなく働いている人が一定数いることがうかがえる結果となりました。

   ◇  ◇

【出典】

▽女の転職type/選択的夫婦別姓ってどう思う?選択的夫婦別姓について聞いてみました。

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