海苔に入っていた乾燥剤→捨てようとしたらアレ?謎の占い&文言にクスッ「企業努力すごい」【製造秘話を聞いた】

海苔に入っていた乾燥剤を捨てようと思ったらアレ…?ある女性がX上に投稿した乾燥剤が話題になっている。目を凝らすと、「食べられません」などの注意喚起とともに、謎の占いや文言が書かれている。「ドライ兄貴の武勇伝 すげえや兄貴!日本沈没を防ぐために干上がらせてしまった!」。一体、何の話が始まった!?

■お肌カサカサだって?大丈夫さ、干物を見てごらん

乾燥剤が入っていたのは、熊本県のゆるキャラ「くまモン」が書かれた海苔のパッケージ。ふと乾燥剤がお洒落に見え、読んでみると、斬新さに驚いたという。「ドライ占い 中吉 お肌カサカサだって?大丈夫さ、干物を見てごらん。君以上にカサカサだろ?」「ドライ占い 吉 可もなく不可もない。乾燥もなく潤いもないかどうかはあなた次第な1日」。製造元は、熊本県玉名市にある坂本石灰工業所だった。

「こんな乾燥剤は初めてで、占いに交じって『ドライアイ改善運動 顔見知りの相手にも全力ウインク!両目でしちゃうと台無しだゾ!』と書かれているのが面白いです」と女性は話す。

■新技術を開発したことで空白ができ…

では、どうしてこんなデザインにしたのだろう…?坂本石灰工業所の坂本達宣社長(74)が直々に説明してくれた。

一般的な石灰乾燥剤は、水をかけると温度が280度にまで上がり、やけどや火災の原因になる。乾燥剤の袋に「食べられません」「水をかけてはいけません」などの文言や会社名、連絡先が書かれているのは、経済産業省の通達だという。

そんな中、坂本石灰工業所は水に濡れても発熱しない「I・C乾燥剤」を開発。2008年には「キッズデザインアワード」で金賞を受賞し、特許も取得した。「I・C乾燥剤ができたことによって書くべき事項が減り、空白ができたんです。18年に印刷を刷新する際、せっかくなら読んだ人がにたりと笑えるような、乾燥にまつわることを書こうと考えたんです。基本はダジャレです。占いは前向きな気持ちになれるようにしました」

実は、文言は全て坂本社長が考えたとう。「1メートル四方の紙に140個ほど印刷できるんです。どうせ気付かれないだろうと、思いっきり楽しんで詰め込みました。考えすぎて、どんな内容だったか覚えていませんが(笑)」

ちなみに、28年には印刷内容のアップデートを検討中。ドライ占いに「大当たり」を入れて乾燥剤グッズをプレゼントするのを目論んでいる。

(まいどなニュース・山脇 未菜美)

関連ニュース

ライフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス