牧場に現れた羊のような子犬きょうだい 動物病院勤務の保護ボランティアがお世話に名乗り 3匹すくすく仲良く成長中
2024年夏、福岡県内に現れた羊のようなかわいい3匹のワンコきょうだい。体は汚れているものの、人懐っこさから元飼い犬であると思われました。
発見した人がある動物病院に保護の相談を持ちかけたところ、その病院にはプライベートで保護活動を行うぷっぷママさんという人がいました。
「突然牧場に現れた」という状況からすると、元野犬のようにも考えられますが、その行動から3匹はおそらく元飼い犬。ぷっぷママさんは発見者の相談を受け、保護するかどうかは追って考えることにし、まずは元飼い主からの申し出に期待し、動物愛護センターにいったん3匹を預けることにしました。
■元飼い主からの名乗りはなかった
動物愛護センターへ元飼い主からの申し出を待ち続けましたが、しばらく経過しても元飼い主からの名乗りはありませんでした。また、3匹はどれだけ彷徨っていたのか皮膚病を患っておりセンター内で隔離。
「元飼い主も、新しい譲渡先も見つからないのなら」とぷっぷママさん自ら3匹の保護を申し出ました。ぷっぷママさんは、福岡県のボランティアチーム、わんにゃんレスキューはぴねすに参加しており、そのボランティア仲間の木原さんと手分けして「ずっとのお家」へと繋げられるまでお世話し続けることにしました。
■きょうだいの深い絆がある一方、人間も大好きな子犬たち
子犬きょうだいはオス2匹とメス1匹。いずれも生後約数カ月ほどで遊びたい盛り。どれほど大きくなるのかはわかりませんが、ぷっぷママさん・木原さんからのお世話を受け、きょうだいは日に日に成長を続けています。
当初、羊のように見えた外見も成長につれてワンコらしくなっていき、明るくヤンチャな素ぶりを見せてくれるようにもなりました。
きょうだいは、お互いのことを信頼しあっている一方、まだ若い月齢ということもあり人間に対する警戒心や不信感などは一切なし。人間に自ら歩み寄ってきては、「一緒に遊んでくれませんか?」「甘えさせてください」と無垢な瞳で訴えます。
■以降の犬生でもきょうだいが触れ合え続けますように
3匹とも里親募集をスタートさせました。
ただし親犬がわからない以上、今後どれだけ大きくなるのか、そして牧場を自由に駆け巡っていた経験もあり、家庭犬として再出発した後も脱走することが考えられます。こういった対策を2重3重にしてもらえる里親さんを厳選したいとも言い、現在は慎重に3匹の「ずっとのお家」を見極めているところのようです。
ここまで仲良しの子犬きょうだい。できれば3匹一緒のお家が見つかると良いですが、それが難しくとも里親さん同士が交流し合い、以降の犬生でも定期的に触れ合え続けるような環境につながると良いなと思いました。
(まいどなニュース特約・松田 義人)