玄関先でうずくまっていた子猫…8年経った現在の美ニャン姿が尊い「最期まで愛情を注ぎ続けたい」
白とシルバーのふわふわな被毛が美しい猫「みと」ちゃん。実は、X(旧Twitter)ユーザー・春駒(@h_alpara)さんに保護された「元保護猫」なのです。
今は、見違えるほどの美ニャンになったみとちゃんですが、飼い主さんが保護した当時は、とても小さく弱々しい子猫でした。
今回は、飼い主さんのご協力をいただき、みとちゃんの視点から飼い主さんとの出会いについてご紹介します。
■運命の出会いと新しい家族:みとちゃんの物語
2016年7月の朝、みとちゃんは家の前で小さくうずくまっていました。家の人たちが気づき、手のひらほどお大きさしかなったみとちゃんのことを気にかけてくれるようになったのです。
その頃、みとちゃんに家族はおらず、母猫や兄弟もいませんでした。そんなみとちゃんを、毎日少しずつ見守りながらご飯をくれたのが、今の飼い主さんだったのです。最初は遠慮して勝手口の方へ近づくだけだったみとちゃんは、ある日、思い切ったように家の中へ入ってきました。
飼い主さんは「もう飼うしかないね」と言って、みとちゃんを家族に迎え入れてくれたのです。
■新しい“猫生”の始まり
その後、飼い主さんのおうちで暮らし始めたみとちゃん。とてもおとなしい性格で、すぐにトイレを覚え、壁で爪を研ぐこともありませんでした。ただ、引っ越しをしたときは戸惑った様子だったといいます。ベッドの裏に隠れてしまうこともありましたが、飼い主さんはそっとみとちゃんに寄り添い、安心して暮らせるように試行錯誤してくれました。
そのかいあって、今は「ここが私のお城」と思っているかのように、のびのびと過ごしてくれるようになったみとちゃん。ご飯の時間には「お手」や「おかわり」をしたり、寝転がったまま爪を切ってもらったりすることもあるそうです。
こうして家猫生活を満喫していたみとちゃんですが、一度だけ、外への興味を押さえることができなくなったのか脱走してしまったことがありました。
幸い、すぐに家へ戻ってきたそうですが、飼い主さんは、再び、このようなことが起こらないように対策を講じることを決意。二重扉や窓に金網を取り付けるなど、みとちゃんのためにさまざまな安全策を施しました。
■家での穏やかな生活…飼い主さんの思いを受けて
みとちゃんとてもクールな性格である一方、甘え上手。静かに近寄って、さりげなく甘えるのが私の得意技です。
食べ物には目がなく、飼い主さんがおやつの入っている棚に手をかけると、すぐに気づいて駆け寄ってくるおちゃめな一面も。また、ご飯の時間には「早くちょうだい!」と強く主張しますが、それもまたみとちゃんの魅力だと飼い主さんは思っています。
飼い主さんにとって、猫と暮らすのはみとちゃんが初めてでした。それまで飼っていた小動物とは違い、猫はとてもアクティブ! ご飯やトイレ掃除、遊びやブラッシングといった新しい日課が加わり、飼い主さんはそのひとつひとつをが楽しみになっているそうです。
みとちゃんは、夜になると、飼い主さんのそばで就寝。そして、朝は一緒に目覚めます。「おはよう」を言いたくて、飼い主さんはみとちゃんが目覚めるのを待っているそうですよ。
■飼い主さんの願い
飼い主さんにって、みとちゃんが健康で長生きすることが一番の目標です。「動物を飼うことは人間のエゴだと思っているけれど、だからこそ、そのエゴを全うして私がとことん幸せにしたい」と、語っています。
みとちゃんは、家族の一員として、最良の猫生を送ることができるようにとても大切にされています。「これからの時間を大切に過ごし、最期の時まで後悔しないように愛情を注ぎ続けたい」と教えてくれました。
これからもみとちゃんは、飼い主さんとともに幸せな日々を送ることでしょう。みとちゃんと飼い主さんとの出会いが、多くの人に新たな愛情の形を伝えることになるのではないでしょうか。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)