初めて猫を飼う夫が名付けた保護猫・銀ちゃん 迎えて夫婦の暮らしは一変 妊娠中の妻に寄り添い、家族の絆が深まった日々
保護猫の「銀ちゃん」とX(旧Twitter)ユーザーである保護猫 銀ちゃん(@ogin_the_cat)さんは、ありふれた出会いを超えた特別な絆を結びました。夫婦が銀ちゃんを迎え入れるまでの経緯、そしてその後の生活を振り返ることで、家族としての成長や喜び、苦労について見ていきましょう。
■銀ちゃんとの運命の出会い、家族としての迎え入れ
2021年の夏、飼い主さん夫婦は、保護猫としてまだ生後1カ月ほどの小さな男の子の猫「銀」ちゃんと出会いました。実家で猫を飼っていた経験のある妻の飼い主さんは、再び、猫との生活を望んでいました。
2021年9月11日、インターネットの里親募集サイトを見ていた飼い主さん夫婦。愛らしい銀ちゃんに目が留まったのが運命の始まりです。夫と共に「また猫と暮らしたい」という思いを胸に抱き、夫も友人宅の猫を愛でるほど猫に興味を持っていたため、この出会いは自然な流れの中で起きました。すぐに保護主さんに連絡を取り、生後間もない銀ちゃんを家に迎えることを決意したのです。
それから10日ほど経ったころ、銀ちゃんは正式に飼い主さん家族の一員となり、新しい生活が始まりました。銀ちゃんを迎え入れることで、家がさらに温かい場所になり、飼い主さん夫婦にとってかけがえのない存在が加わったのです。
■名前の由来と夫婦の絆
銀ちゃんを迎える際、印象に残る出来事の一つが名前決めることでした。飼い主さんは夫が初めて猫を飼うこともあり「夫に名付けてもらったほうがより愛着を持ってくれるようになるのではないか」と考え、夫に委ねることにしました。
そうして夫が提案した「銀」という名前が選ばれたのです。シンプルながらも力強い名前であり、銀ちゃんの優雅な姿にぴったりでした。
飼い主さん自身は、実家で猫を飼った経験はあるものの、今回は初めて主としてお世話をする役割を担うことになりました。動物病院の先生や、Xのフォロワーさんたちからのアドバイスを受けながら、少しずつ猫の世話に慣れ、銀ちゃんとの絆を深めていきました。
特に大変だったのは、飼い主さんが妊娠中で体調が悪かったとき。悪阻で寝込むことも多かった飼い主さんに、銀ちゃんは常に寄り添ってくれました。銀ちゃんの存在は、身体的にも精神的にも大きな支えとなり、この時期の銀ちゃんとの時間が深く心に残っているそうです。
■銀ちゃんの性格と家族の生活の変化
銀ちゃんはその性格からも「ワンちゃんみたい」と友人から言われるほど、呼ぶとすぐに駆け寄ってくるような甘えん坊な面があります。
また、夜は飼い主さんと一緒に寝たり、来客があるとテーブルの上に乗って自己アピールをしたりと、非常に社交的な一面も持っています。家の中では、ねずみのおもちゃが大好きで、飼い主さんや夫が投げたおもちゃを持ってきて遊ぶ姿がよく見られます。時には「ニャー」と鳴いておもちゃを足元に持ってきて、遊びたがる姿がとても愛らしいです。
銀ちゃんをお迎えしてから1歳になるまでは、体調を崩すことが多く、病院通いや投薬などでお世話が大変な時期もありましたが、その分、呼びかけに応じてすぐに来てくれたり、静かな夜を一緒に過ごしたりする時間が夫婦にとってかけがえのないものとなりました。
夫もまた、銀ちゃんとの出会いを通じて大きな変化を感じました。もともと猫に対してはそこまでの興味を持っていなかったものの、銀ちゃんが家族の一員となってからは、「銀がいない生活は考えられない」とよく口にするようになったと言います。
特に夫が帰宅すると、銀ちゃんは必ず玄関で出迎え、「ただいまの撫で撫で」を求めるかのようにごろんと転がります。この瞬間が夫にとって一日の疲れを癒す、何よりの幸せな時間となっているのです。
飼い主さんは銀ちゃんとの生活を通じて、Xのアカウントを作成しました。これは単に銀ちゃんの成長記録を残すためだけでなく、保護猫という選択肢も広めたいという願いから始まったものです。多くの人に、保護猫が素晴らしい家族となることを知ってもらいたいという思いが込められています。
今、飼い主さん夫婦の間には、子どもが誕生しました。そのため、以前ほど銀ちゃんにかまう時間が減ってしまいましたが、飼い主さんは銀ちゃんに寂しい思いをさせないように常に心掛けています。銀ちゃんは家族にとって大切な存在であり、これからもずっと健康で長生きしてほしいと願っています。
銀ちゃんとの日々は、愛と絆に満ちたものです。これからも、飼い主さんとその家族は銀ちゃんと一緒に幸せな時間を過ごし続けることでしょう。そして、保護猫という選択肢をもっと広め、他の人々にも保護猫との素敵な出会いがあることを願ってやみません。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)