山手線の東側はゼロメートル地帯? 東京23区の意外な標高差を可視化したマップ
東京23区内の意外な標高差がSNS上で大きな注目を集めている。
「東京は平坦だと思っている皆さんへ。」と一枚のマップを紹介したのは地理Bの旅さん(@chiri_b_geo)。
山手線各駅の位置とその標高が可視化されたこのマップ。地理院地図の「自分で作る色別標高図」で作成した地図にGeoJSONファイルで駅のポイントを描画したものだということだが、新宿駅を中心とした山手線西部がおおむね24m~40mの高台に位置しているのに比べ、東京駅を中心とした東部はおおむね標高5m以下、場所によっては0m以下になるなどその起伏の大きさがよくわかる。
地理Bの旅さんにお話を聞いた。
ーーこのテーマでマップを作成した経緯を。
地理Bの旅:私は東京の出身ではなく、初めて渋谷の街を歩いたとき坂が多いことに驚きました。その後、地理院地図で地形を見ると起伏のある地形であることがよく理解できました。かつては私も大都市は平坦というイメージを抱いていたため、驚く人もいると思い投稿しました。
ーー完成したマップをご覧になって。
地理Bの旅:地理院地図の「自分で作る色別標高図」は自分で高さの区切りを設定して色を塗り分けることができるので、分かりやすい地図にすることができました。陰影起伏図も重ねたので、どこに谷があるかがよく伝わると思います。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
地理Bの旅:たくさんの方の反響がありうれしかったです。東京での生活に慣れている人にとっては、起伏のある地形は当たり前であることが分かり、勉強になりました。地理院地図は誰でもオンラインで閲覧できるので、多くの方が実際に地図を見て地形を考える機会を持ってくださると良いなと思います。
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SNSユーザー達から
「中央区、台東区、江東区、墨田区、荒川区がまるで海中に水没してるみたいに真っ青で草 東京23区は東側は平坦ですね」
「丸ノ内線が、『谷』とついた駅で律儀に地上に出てきますね(茗荷谷、四ツ谷)。渋谷なんか地下鉄の駅が3階にあるし。」
「こうして見ると城西地区が災害リスク低いのが分かるのでありがたい。やはりインフラ含めて立川が東京最強だろうか。」
など数々の驚きの声、共感の声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんの生活圏の標高はどんな具合だろうか?
今回の話題を提供してくれた地理Bの旅さんはこれまでnoteやX(旧Twitter)に投稿してきた内容をもとに書籍の出版を準備中。地図や地理にご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
なおインタビュー中でも触れたサイト「地理院地図」は、国土地理院が保有している地図情報の数々が紹介されているだけでなく、誰でも自由に素材として利用できる。地図素材が必要になった際はぜひご活用を。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)