「投資詐欺を身近に感じた経験がある」4割強 投資詐欺に遭った人の多くが「SNSで情報収集」
みなさんは、「投資詐欺」を身近に感じた経験はありますか。ブロードマインド株式会社(東京都渋谷区)が実施した「投資と情報収集方法」に関する調査によると、4割強の人に「投資詐欺を身近に感じた」経験があることがわかりました。また、投資詐欺に遭ったことがある人の約8割が「SNS」で情報収集していることもわかったそうです。
調査は、投資経験のある全国の20~40代の男女1000人を対象として、2024年6月にインターネットで実施されました。
まず、「投資先を選ぶときの情報収集先」について聞いたところ、「SNS」(48.8%)が最多となったほか、「マスメディア」(43.7%)、「FP/IFA/金融機関の担当者」(24.0%)が続きました。
さらに、「投資詐欺に遭ったことはありますか」と聞いたところ、「投資詐欺に遭ったことがある」が7.7%、「投資詐欺に遭ったことはないが、投資詐欺の可能性がある広告や案内を見たことがある」が21.6%、「周りの人が被害に遭った・遭いそうになったことがある」が14.8%と、合わせて投資詐欺を身近に感じる経験があった人が4割を超えることがわかりました。
また、「投資詐欺に遭ったことがある」と回答した人のうち、81.8%が「SNS」で情報収集をしており、全体平均のSNS利用48.8%と比べて高いことが明らかになりました。
加えて「広告や案内を見た事がある」人が、SNSで情報収集した割合は56.9%と全体平均よりも高いことから、SNS上で投資詐欺の可能性のある広告等の露出が広まっていることを示唆しています。
SNSで情報収集している488人に「SNSを情報源にした理由」を尋ねたところ、「無料だから」(44.9%)、「情報量が多く様々な意見を参考にできるから」(44.7%)、「手軽だから」(42.2%)といった意見が挙げられました。
この結果について同社は、「無料で手に入る情報は玉石混交の裏返しとも言えるため、投資詐欺が広まる温床となっている可能性も考えられます。発信される情報を鵜呑みにせずその情報を発信する意図を考えたり、自分自身の知識を高めたりした上で、情報の取捨選択をすることが重要です」とコメントしています。
続けて、「行っている・行っていた投資の方法」を尋ねたところ、「投資信託」(64.4%)や「個別株」(45.7%)に回答が集まりました。
さらに、「投資に関する価値観」については、「自分に合ったほどほどのリスクとリターンで良い」(59.1%)、「できるだけリスクを抑えて運用したい」(25.4%)、「ハイリスクで良いのでとにかく増やしたい」(15.2%)などが上位に挙がりました。
なお、「投資に対する価値観」と「実際の投資先」をクロス集計した結果、「リスクを抑えて運用したい」と回答しているものの、「個別株」(40.9%)を投資方法として選んでいる人が4割を超え、価値観と投資先が一致していないケースが多く見受けられました。
最後に、「ライフプランニング」について尋ねたところ、「実施したことがある」が46.9%、「実施したことはない」が53.1%と過半数がライフプランニング未経験であることがわかりました。
このような調査結果を踏まえて同社は、「SNSは情報としてのインパクトを出す必要がありますから、必要以上にリスクの高いものが紹介されやすい性質があると思われます」と説明。
そのうえで、「投資をすることは今後も重要性を増していくと思いますが、投資自体は手段の一つであり、目的ではありません。今後の人生設計はどうしていきたいのか、ライフプランを作成したうえで、足元の投資手法が果たしてご自身にあっているものなのか、棚卸をしてみてはいかがでしょうか」と述べています。
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【出典】
▽ブロードマインド調べ