庭の犬小屋に住み着いた野良猫「放っておくと命の危険がある」病をきっかけにお迎えを決断 保護から1年…今では“甘えん坊な家族の一員”に

元保護猫の「ゴン蔵」くんと、X(旧Twitter)ユーザーの飼い主・よつばとポン酢(@nyaaa_____nchu)さんが出会ったのは、2021年の秋頃でした。

当時、実家の庭にある犬小屋に居着き始め、毎日そこで過ごす姿が見られるようになったのです。しばらくは数カ月に一度見かける程度でしたが、2023年春頃ご飯与えることができるようになってからは、少しずつ、信頼関係を築きました。そうして、2024年6月頃にゴン蔵くんが疥癬を患い、治療が必要であることがわかったことで転機が訪れます。

「放っておくと命の危険がある」と判断した飼い主さんは、即座に保護し動物病院へ連れて行きました。しかし治療は順調とはいかず、2カ月が過ぎても完治には至らない状況でした。

実家と自宅を往復して通院する大変さや、再びゴン蔵くんが姿を消してしまうかもしれないという不安から、飼い主さんはついに決断を下します。

同居人とも話し合い、「先住猫のホセがいるものの、準備を整えれば大丈夫」と確信し、ゴン蔵くんを家族として迎え入れることに決めました。

そして、初めて出会ってから1年後の2024年9月7日、飼い主さんの家での新生活がスタートしたのです。この日が、ゴン蔵くんにとっての「お迎え記念日」となりました。

■新生活の始まり

ゴン蔵くんを家族に迎えてから、新たな生活にはさまざまな試練がありました。

飼い主さんは、ゴン蔵くんが去勢手術や通院を終えるまで、ケージで過ごしてもらうことにしましたが、夜鳴きが激しく、飼い主さんが睡眠不足になってしまうこともあったといいます。

それでも飼い主さんは根気よく付き合い、少しずつゴン蔵くんとの絆を深めていきました。

さらに、先住猫のホセくんとの関係にも気を配りました。ゴン蔵くんはホセくんに興味を示し、たびたび近づこうとしますが、ホセくんは驚いて威嚇する場面も。飼い主さんは、「少しずつ打ち解けてくれれば」と願いながら日々を過ごしているそうです。

■変わらない愛情と少し寂しいフミフミの記憶

飼い主さんによると、ゴン蔵くんの性格は非常に甘えん坊で、人懐っこいところが魅力だといいます。

「名前を呼ぶとすぐに来てくれるし、顔を見るとニャアと鳴いてくれる。撫でてほしいときはその場にゴロンと寝転がってくれるんです」と、その愛らしい姿に日々癒されている様子が伝わります。

しかし、一緒に過ごし始めてからは、少し寂しい変化も感じることもあるそうです。

「実家の庭にいた頃は、必ず足をフミフミしてくれていたのに、今はもうあまりしてくれなくなりました」と笑い交じりに話す飼い主さん。その仕草を懐かしく思いながらも、「今はそばにいてくれるだけで十分幸せです」と語っています。

■ゴン蔵くんとの未来

ゴン蔵くんは、現在、推定4歳になりました。

飼い主さんにとってかけがえのない存在です。過去には、「もしも1年前に保護していれば病気や怪我をしなくて済んだかもしれない」と後悔することもあったという飼い主さん。

今こうしてすぐそばで健康な姿を見られることに心からの喜びを感じています。

「ゴンちゃん、私を信頼してうちの子になってくれてありがとう。これからも一緒に元気に、毎日楽しく過ごしていこうね」と、飼い主さんはゴン蔵くんへの愛情を語ってくれました。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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