可愛がっていた地域猫 突然の死は毒を盛られたエサだった 「家のない猫を引き取り守りたい」悲しみの先に迎えた保護猫

■後悔の念しかなかったニャン太くんの死

千葉県在住のMintonさんご一家には、元気いっぱいの保護猫「くろちゃん」がいます。独身時代に、近所で地域猫に餌をあげる活動をしていたMintonさんにとって、猫とのつながりは深いものでした。

その時出会った初代の猫、茶トラの「ニャン太くん」は特に愛着を感じた存在で、結婚を機に迎え入れたいと考えたほど。しかし、住み慣れた場所を離れたくないと鳴き続けるニャン太くんを前に、一旦保護を諦めざるを得なかったのです。

そんな中、Mintonさんの新婚旅行後に悲しい知らせが待っていました。ニャン太くんはMintonさんの実家の車の下で亡くなっており、後に毒を盛られた餌が原因だったことが判明しました。その出来事がMintonさんにとって大きな心の傷となり、「いつか家のない猫を引き取り、守りたい」という強い思いが芽生えたのです。

■くろちゃんとの出会い

その後、自宅を購入し、子どもたちの情操教育も兼ねて保護猫を迎えることを決意したMintonさん一家は、保護団体ライフボードのシェルターを訪れました。

数多くの猫たちがいる中で、娘さんに「ここにいるよ」と言わんばかりにケージの中から頭をポンポンと触ってきたのが、黒猫のくろちゃんでした。そのかわいらしいアピールが心に響き、くろちゃんを家族に迎えることを決めたのです。

■エネルギー全開くろちゃん

自宅に来たばかりのくろちゃんは、広い家の中を自由に動き回ることができ、シェルターでのケージ生活とはまったく違う環境に大喜び。家の中を走り回り、幼稚園児の息子さんもその勢いに圧倒されてしまったといいます。

「正直、シェルターから連れてくる時には、ソファで目を細める猫を優しく撫でる、そんな穏やかな生活を想像していましたが、実際にはエネルギーに溢れていて、運動不足を解消するかのように活発でした」

黒い被毛からそのまま「くろちゃん」と名付けられ、「くーちゃん」とも呼ばれました。初代のニャン太くんとの別れの悲しみを乗り越え、Mintonさん家族に新たな喜びと笑顔をもたらしてくれる存在になりました。

どこにでもいるような猫が、家族にとってかけがえのない一員になる。そんな温かな日々がMintonさん一家の生活に訪れ、そこからMintonさんと保護猫たちの暮らしが始まりました。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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