「父が亡くなって5日」大切にしていた愛猫は、何も知らずに寛いでる…「ここにいれば大丈夫」
「父が亡くなって5日が経ちました。
父が大切にしていた猫は、何も知らずに寛いでいます。
ここにいれば大丈夫。」
お父さんが亡くなって5日。そのお父さんが大切にしていた猫さんの写真をX(旧Twitter)に投稿した、保護ボランティアのちまきなころんさん(@chimakinakoron)。そこには、ヘソ天姿でくつろぐ猫さんの姿が…そんな様子を目にしせつない気持ちになった人たちからたくさんのコメントが寄せられ、話題になりました。
■「お父様は寛いでいる姿を見て安心しているでしょうね」
「じんとくるポストを感謝いたします」
「お父様は寛いでいる姿を見て安心しているでしょうね」
「亡くなってることは理解している。ただ悟られないようにしている猫の思慮深さ」
「猫ちゃんは理解なさっていると思いますが、あなたさまがいてくださるので安心していらっしゃるのでしょう」
「お父様の愛情を受けたこの子は これからも撫でてくれた温かく優しい手の温もりと共にあなたと生きていきます」
多くの人たちの心に染みた投稿。お父さんが大切にしていたという猫さんについて、ちまきなころんさんに聞きました。
■がんで入院中のお父さんに愛猫の写真を見せて励ましていた
──猫さんのお名前は。
「はっちです。元保護猫で男の子。年齢は不明です。右前足が逆側に折れて硬直した状態で不自由。それでもキャットタワーにも登るし爪とぎもします」
──はっちくんを、お父さんのおうちにお迎えした経緯を教えてください。
「実家にいた犬が16歳で亡くなり、一人暮らしの父はさみしいと言っていました。犬の寿命を考えるとまた犬を父がお迎えするのは難しいと思い、お散歩がいらない猫を私がプレゼントしました」
──お父さんははっちくんをかわいがり、とても大切にされていたということですが。
「朝起きても昼間も出かける時も帰ってきた時も寝る時も『はっちゃんはっちゃん』とはっちに話しかけて、まさに寝ても覚めてもずっと一緒。本当に大切にしていました」
──はっちくんを残して亡くなったのは気がかりだったことでしょう。
「とても心配していました。5月末に救急搬送され、がんが判明したのですが、このまま死んだらはっちがひとりになる、と言っていました。入院の際も、私たちははっちの写真で励ましました」
──はっちくんは、どんな性格の猫さん?
「父に甘やかされてわがまま放題、鳴けばおやつがでてくる、鳴けば抱っこしてもらえる、鳴けば遊んでもらえる…と、将軍のようになってしまいました」
──お父さんが亡くなった後、はっちくんは?
「現在、私が引き受けて、猫部屋の『よねっこはうす』で、たくさんのお友だちと暮らしています。今までは人間が言うことを聞いてくれたけど、猫だらけの『よねっこはうす』だとそうはいきません。わがままも言えず、つらいと思うけど、ここは頑張って乗り越えてもらうしかないです。今はずい分なじんできました」
今はたくさんの保護猫さんたちが集う「よねっこはうす」で暮らしているという、はっちくん。右前足が不自由でハンデを持っていますが、ちまきなころんさんは「ハンデは個性です。里親になっていただくことで、こんな子も幸せになれるので、臆することなく、ぜひ家族に迎え入れる視野を広げてほしいです」と話してくれました。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)