雷雨の夜…泥だらけになって鳴く子猫に「放っておけない!」 体重わずか300グラムの小さな命が家族に笑顔を届けるまで

元保護猫の男の子「虎丸」くん(取材時、8歳)と、X(旧Twitter)ユーザーの虎丸さん(@toramaru7703)が出会ったのは、2017年6月のこと。

大雨と雷が激しい夜、飼い主さん家の庭先から子猫の鳴き声が聞こえてきました。どうやら母猫やきょうだい猫とはぐれてしまったようで、その切ない声に、飼い主さんは放っておくことができなかったといいます。

「その日は、本当に大変な天気で、雷もすごかったです。一晩中、鳴き続ける小さな声が耳に残りました。見過ごせないと思い、息子が泥だらけになりながら、その小さな子猫を保護しました」

保護された子猫は、わずか体重300グラムほどの小さな命でした。

「体も小さく、頼りなげでしたが、その目には強い生命力を感じました。『虎丸』という名前には、大きく育ってほしいという願いを込めています」

■家族に迎え入れてからの日々と成長

虎丸くんが家族に加わったあと、飼い主さん一家は、その成長を見守りながら過ごしてきました。

「虎丸は、私たち家族の期待に応えるように、しっかりごはんを食べてすくすくと成長。名前の通り、立派な成猫になりました」

ただし、飼い主さんには一つだけ予想外のことがありました。それは、先住猫「ミライ」ちゃんとの関係です。

「いつかミライちゃんと仲良く遊ぶ姿が見れるかもしれないと思っていましたが、2匹の相性は良くありません。虎丸は、いつもミライちゃんに喧嘩を仕掛けては、逆に返り討ちにあっています」

それでも、虎丸くんは我が道を進み、日々を楽しんでいるようです。ミライちゃんとの関係がうまくいかなくても、虎丸くんの存在が家族に笑顔をもたらしていることは間違いありません。

「虎丸を迎えて、家がよりにぎやかになりました。ミライちゃんと仲良く遊ぶ姿を見ることはできませんが、虎丸なりに楽しく過ごしています」

■虎丸くんの性格と飼い主さんの願い

虎丸くんは、たくましい体つきに反して、意外と臆病な一面があります。

「超ビビりです。大きな音がすると、体を小さくしてフリーズしてしまいます。そんなときは、すぐさま私の元へ。すり寄って甘えてきます」

飼い主さんは、そんな虎丸くんの一面にも愛おしさを感じています。

「虎丸もミライちゃんも、我が家の宝ものです。これからもパワフルな虎丸くんでいてほしいと思っています」

雨の夜に出会った小さな命は、今では家族の大きな支えとなりました。虎丸くんのパワフルで愛らしい姿が、これからも家族にたくさんの笑顔をもたらしてくれるでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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