【値上げは続くよいつまでも】2025年1月にパンなど1000品目超 飲料・酒類も

値上げラッシュは2025年春も続く見通し--そんな調査結果が株式会社帝国データバンク(東京都港区)による「「食品主要195社」価格改定動向調査(2024年12月/2025年)」でわかりました。それによると、主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした2025年の飲食料品値上げは3933品目を数え、2025年4月までの値上げは「酒類・飲料」や「パン」で1000品目を超えるとしています。

同社が2024年12月および2025年以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて、分析を行った結果、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした2025年の飲食料品値上げは3933品目を数え、前年同時期に公表した24年の値上げ品目見通し(1596品目)を大幅に上回りました。

これにより、25年1月のパン製品の一斉値上げに伴い、単月として3カ月ぶりに1000品目超の値上げが見込まれ、来春にかけて断続的な値上げラッシュが再燃する見通しとなりました。なお、2024年通年の値上げ品目数は累計で1万2520品目となり、年間の平均値上げ率は17%と前年比6割減の水準となっています。

また、食品分野別に2025年4月までの値上げ品目をみると、「パン」(1227品目)は22年(1494品目)・23年(1663品目)と同水準で推移するとみられるほか、「酒類・飲料」(1251品目)では、4月に缶ビールやチューハイなどアルコール飲料の一斉値上げが見込まれています。さらに「加工食品」(1040品目)は冷凍食品や餅製品などで値上げ予定となっており、24年内に急騰したコメ価格の上昇を価格に反映する製品も目立つ結果となりました。

この値上げの背景には、24年に続き「原材料高」(94.6%)などモノ由来の要因が多数を占めるほか、輸送コストの上昇分を価格へ転嫁する「物流費」(68.%→89.9%)と最低賃金引き上げなどの影響を受けた「人件費」(26.5%→47.9%)が24年に比べ急上昇していることがあげられるといいます。

このような分析結果を踏まえて同社は、「2025年の値上げの主因はモノからサービスへと広がりつつある。足元のコストプッシュ圧力は継続する可能性が高く、製品価格の引き下げや価格据え置きを維持可能な好材料は24年以上に乏しくなる局面が予想される」とコメントしています。

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