「青春18きっぷ」リニューアル後→フリーきっぷ存在しないJR西日本はどうする!? 移動生活ナビアプリ「WESTER」だからできること

2024年冬に大幅リニューアルとなるJRの「青春18きっぷ」に関して、SNSを中心に議論が沸騰しています。一方、青春18きっぷの代わりを探す旅行者もいることでしょう。JR各社は広範囲なエリアで使えるフリーきっぷを販売していますが、販売していない会社が実は1社だけあります。

■フリーきっぷでは少し事情が異なるJR西日本

広範囲に使えるフリーきっぷが存在しない会社はJR西日本です。他社は何かしらの形で、各社の全エリア、もしくは広範囲に使えるフリーきっぷが存在します。たとえば、JR北海道では7日間、JR北海道内の在来線特急およびJR北海道バス(一部路線を除く)が乗り放題のきっぷ「北海道フリーパス」(27,430円)があります。

また、JR東海では「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」(8,620円)があります。JR東海管区内とフリー区間内の16私鉄で、普通(快速)自由席に乗車できます。

ところが、JR西日本には通年に近い形で、全線区、もしくは広範囲で利用可能な「きっぷ」は存在しません。

■JR西が力を入れる「tabiwa周遊パス」

JR西日本ではフリーきっぷの代わりに、同社が提供する移動生活アプリ「WESTER」を利用したデジタルパス「tabiwa周遊パス」を販売しています。「tabiwa周遊パス」は過去に販売していた周遊きっぷと少し似ています。つまり、それぞれの自由周遊区間内のJRと指定された私鉄、路線バス、船舶等が乗り放題となり、現地の観光施設の入場券も含まれるデジタルパスです。

2024年度は14もの「tabiwa周遊パス」を販売しています。そのうちのひとつ「北陸おでかけtabiwaパス」は富山県・石川県・福井県全域および新潟県・長野県の一部、旧北陸本線敦賀~直江津間を中心にJR七尾線、九頭竜線、城端線、氷見線などの路線を走る普通列車に乗れます。また、青春18きっぷと異なり、特急券を購入すると特急(一部を除く)も利用できます。有効期間は1日、価格は大人2900円。リニューアル後の青春18きっぷと日割りで比較すると、3日間用(10,000円)よりも安いのです。

購入は観光ナビ「tabiwa by WESTER」のアプリやウェブサイトから。スマホにデジタルチケットが表示される仕組みとなり、紙のきっぷは発行されません。

■JR西日本にフリーきっぷがないはウソ?

実はJR西日本にはJR西管区内で使えるフリーきっぷの販売実績があります。2024年7月初旬から9月中旬にかけて、「WESTERポイント全線フリーきっぷ」を販売しました。これはJR西日本線・智頭急行線の普通(快速)のみならず、新幹線・特急列車の普通車自由席も乗り放題なきっぷでした。

ただし、購入にあたって、100%日本円で購入できるきっぷではなかったのです。購入にあたっては、JR西日本のポイントサービス「WESTERポイント」が必要となり、全ポイント版は大人9000ポイント、一部ポイント版は大人1000ポイント+14,000円でした。また、有効期間も異なり、全ポイント版は3日間、一部ポイント版は1日間でした。

ポイントを貯めるために、飛行機のマイルを貯めるような感覚で、WESTERポイントを貯める活動に励む方が出現。JR西日本からすると、「積極的なポイ活」により、鉄道収入がアップすれば万々歳といったところでしょうか。おそらく、今後も「WESTERポイント」を利用したフリーきっぷが販売されることでしょう。

JR西管区内の利用者であれば、青春18きっぷのリニューアルを機に、ポイントで購入するフリーきっぷを夢見て「WESTERポイ活」に励むのもいいかもしれません。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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