「ごはん」と鳴き、「おすわり」といった言葉も理解!? 450グラムで保護した子猫は、家族を癒やす“人間らしい”猫に成長

元保護猫の男の子「雪丸(ゆきまる)」くんと、X(旧Twitter)ユーザー・ゆきまるさん(@bobandou)が出会ったのは、2017年10月24日のことでした

雪丸くんとの出会いは、菜園での思いがけない出来事から始まりました。その日は飼い主さんの父が、菜園で小さな子猫を保護しました。雪丸くんは、生後推定40日から50日で、体重はわずか450グラムほどだったといいます。

「仕事から帰宅したとき、大きな子猫の鳴き声が聞こえて驚きました。そして、右目のまわりとしっぽにトラ柄がある雪丸を見て、以前にかわいがっていた野良猫を思い出したんです。その瞬間、『この子を幸せに育てよう』という強い気持ちが湧き上がりました」

雪のように白い被毛と、愛らしいトラ柄から、「雪丸」と名付けられた小さな命。こうして、雪丸くんは新たな家族の一員として迎えられました。

■雪丸くんの成長、そして特別なコミュニケーション

保護された翌日、飼い主さんは早速、雪丸くんを動物病院へ。猫用のグッズを買いそろえ、猫の育て方に関する本を熟読しながら、愛情を込めてお世話を始めました。

「雪丸は、トイレも爪とぎもすぐに覚えてくれました。生活リズムにもすぐに慣れ、喜怒哀楽をはっきりと示してくれたんです。そのため、私は簡単な日本語で話しかけるようにしました」

驚くべきことに、雪丸くんは「ごはん」という発音に似た声で鳴くようになり、「お菓子」「おすわり」「お手」などの言葉も理解するようになったといいます。

さらに、家族がリラックスしているときには、膝の上に乗ってくるなど人間の生活に溶け込んでいきました。

「ごはんの時間になると、体内時計でわかるようで、必ず『ニャー』と鳴いて催促してきます。雪丸は、自分を人間だと思っているのかもしれません(笑)。毎日、家族と一緒にテーブルを囲んでくつろいでいる姿を見ると、そう感じます」

■家族を変えた雪丸くんの存在

雪丸くんが家族に加わったことで、家庭には新たな変化が訪れました。特に、飼い主さんのお母さんは、すっかり猫好きになったといいます。

「母は、以前は猫が苦手でしたが、今ではすっかり猫好きに変わりました。私が仕事でいないときには、母が雪丸のお世話をしてくれます。雪丸を通じて、母との会話も増えました」

また、飼い主さんがお父さんの介護に従事していた時期は、雪丸くんがいてくれたことで、家の中が明るくなることもありました。

「父を介護しているときも、雪丸がいてくれたおかげで、小さな笑いが起きることが多かったです。家族みんな、雪丸に心を救われたと思います」

■人の好みを見抜く特技も!

雪丸くんは、独立心旺盛でありながら甘えん坊。ボス猫のような風格を持ち合わせています。

「雪丸は、掃除機やプリンタの音を怖がらず、むしろ好奇心をそそられるようです。家に業者の方などが来たときも、現場監督のように様子を見守っています」

また、人の好き嫌いを察知する一面もあるそうです。

「動物好きな人にはすぐに寄っていくのに、苦手な人には一切近寄りません。この見抜く力は、特技と言ってもいいかもしれません」

■立派な成猫になった雪丸くんへの思い

雪丸くんは、今年7歳になりました。

40年ほど写真を趣味にしている飼い主さんは、雪丸くんを姿を撮り続けていますが、満足するショットを撮影することは難しいと語っています。

どうやら飼い主さんが知っている雪丸くんの愛らしさは、まだまだたくさんあるようですね。

「雪丸は猫の姿をしているけれど、半分は猫ではなく、雪丸という独自の生き物だと思っています。これからも、ボスニャンとして元気に過ごしてほしい。私は、雪丸の下僕としてお仕えするつもりです(笑)」

家族に笑顔と会話をもたらす特別な存在になった雪丸くん。これからものびのびと幸せな日々を過ごすことでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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