「勤務先のトップが金髪で現れたら?」→「給料をくれればどうでもいい」「ルックスではなくビジネスで勝負して」

企業文化や社員の価値観が変化し、従来の“ビジネスらしい見た目”の基準は変わりつつありますが、みなさんは自身が勤める会社の社長が“金髪”で現れたらどのように思いますか。株式会社識学(東京都品川区)が実施した調査によると、「許せる」が6割以上に及ぶことがわかりました。社長の「金髪」を許せる理由にはどのような意見が挙げられたのでしょうか。

調査は、全国の20~59歳の会社員300人を対象として、2024年11月にインターネットで実施されました。

まず、「染髪(髪染め)不可などの社内規定」について聞いたところ、「規定はない(染髪については自由)」が52.8%に対して、「規定がある(染髪可だが色の範囲が限定されている)」(19.1%)と「規定がある(染髪不可)」(11.7%)を合わせても、規定がある企業は約3割となりました。

さらに、「社長の染髪状況」については、「金髪ではない」が82.3%、「現在もしくは過去に金髪」が17.2%(今現在金髪である4.7%、過去に金髪だったが、現在は違う12.5%)という結果になっています。

続けて、「会社の社長が金髪になって現れた場合」についての賛否を聞いたところ、「許せる」は64.7%、「許せない」は35.3%となりました。

「許せる」と答えた割合を年代別で見ると、「20代」が71.1%、「50代」は55.6%、男女別では、「男性」が57.3%、「女性」が72.0%と、若い世代や女性のほうが社長の容姿についてより寛容であることがわかりました。

「許せる」と答えた理由としては、「社長業をこなせば何色でもいい」(46歳男性)、「給料をくれればどうでもいい」(30歳女性)、「個人の問題と個人の自由」(43歳男性)、「会社の経営能力に直接は関係ない」(28歳女性)といった意見が寄せられました。

一方、「許せない」とした理由では、「社の代表として社会的信頼を得られにくい」(33歳男性)、「社員をなめているように感じる」(59歳男性)、「社員が恥ずかしい思いをする。ルックスで勝負しないでビジネスで勝負して欲しい」(32歳男性)などの意見も聞かれました。

また、「許せない」答えた人が考える「社長の金髪を許せる条件」としては、「職場環境による(フルリモートなど)」(12.3%)、「社長がファッションセンスに長けている」(10.4%)などが挙げられたものの、「どんな場合でも許せない」(56.6%)が最多となり、そもそも社長の金髪に拒否反応がある人は、どんな条件であっても「許せない」様子がうかがえました。

他方、“部下”や“上司”が「金髪」だった場合はどのように受け止めるのでしょうか。調査の結果、「どちらも許せる」は64.0%、「どちらも許せない」が25.3%でした。

さらに、上司と部下では、「上司は許せる」が3.0%、「部下は許せる」が7.7%と、大きな差は見られませんでした。

これらの調査結果を踏まえて同社は、「外見が仕事の成果や能力に直結しないと考える傾向が増えてきたことが影響していると考えられる。この『見た目の許容範囲』の拡大は、今後、企業が多様な価値観を受け入れる柔軟な組織へと変化していくための重要な要素であると言える」とコメントしています。

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