足元にしがみついてきた命が見せた成長 臆病でずっと隠れていた猫も11歳に→「お手」も披露する家族の人気者に
元保護猫の男の子「セロリ」くんと、X(旧Twitter)ユーザー・セロリさん(@eyO2kTFOWSBOxjd)が出会ったのは、今から9年前のこと。
保護猫カフェを訪れた飼い主さんに運命の瞬間が訪れました。
「私の足元に立ってしがみついてきた猫がいたのです。それが、セロリでした。当時、1歳半から2歳くらいだったと思います。その愛らしい姿に心を奪われ、お迎えすることを決めました」
飼い主さんのおうちにやって来た当初、セロリくんは戸惑った様子を見せたといいます。
「2カ月ほどは、ほとんど隠れて出てきませんでした。その後も、目が合うとすぐに逃げてしまい……。なかなか姿を見ることができませんでした」
そうして3カ月が経つころ、セロリくんの様子に少しずつ変化が見られました。
「ようやく慣れてくれたようで、近づいて暮れたり、触らせてくれたりするようになりました。今では、毎日一緒に寝たり、帰宅すると出迎えてくれたり……。よく『かまって』とアピールします。お迎え当初と同じ猫とは思えないほど変わりました」
■賢さと臆病さを併せ持つ魅力的な性格
さらに、セロリくんは、飼い主さんを驚かせました。
「観察力があり、とても賢いです。ワンちゃんのようにいろいろな芸をしたり、鳴き方を変えていろいろなことを伝えようとしたりしてくれるのです。自分が悪いことをしたとわかると、同じことは絶対しません」
一方で、子猫時代に見せていた臆病なところもまだあるそうです。
「来客があるとすぐに隠れてしまいます。また、雷や地震はとても苦手。怖がってぴったりと寄り添ってきます」
セロリくんとの暮らしは、飼い主さんにさまざまな気づきと喜びをもたらしてくれました。まさに「かけがえのない存在」になったといいます。
それは、セロリくんにとっても同じ。飼い主さんのことを大切な家族と認識してくれているのです。
「私が風邪を引いたとき、セロリはずっとそばにいてくれました。飼っている爬虫類が逃げるとすぐに教えてくれます。セロリは、とても頼れるパートナーです」
■健康で穏やかな日々を願って
セロリくんは、今年11歳になりました。
現在は、新たな元保護の「パセリ」ちゃんとともににぎやかな日々を過ごしています。
「セロリをお迎えする前、私は精神的に落ち着かない日々を過ごしていました。セロリと暮らすようになってから、心に余裕をもてるようになったと思います。セロリは、これまで病気になることなく、体重も大きく変化していません。このまま健康でいてもらえるように気を配りながら、これからもずっと一緒に過ごしたいです」
セロリくんは、飼い主さんに癒やしと喜びを届け、特別な絆を築いてきました。これからも、幸せな毎日をともに歩んでいくことでしょう。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)