「やっぱりあの子だね」「この子を守りたい!」譲渡会で再会した元保護犬をお迎え…飼い主が思わず涙した出来事
「保護犬だから、今まで悲しい思いをしたこともあったかもと思って、おうち来てからしばらくは毎晩、寝る前に『おうちに来てくれてありがとうね、宝物だよ、幸せにするからね』って言いながら撫でていました。(愛情が思い)でも、そんな心配はいらないほど警戒心ゼロ犬ちゃんでした」
2024年11月24日、X(旧Twitter)ユーザー・ポメラニアンの天くん!さん(@pome_tenkun)は、そんなコメントとともに元保護犬の男の子「天(てん)」くんの動画を投稿。
そこには、カメラを向ける飼い主さんに気づいて、トコトコと近寄ってくる天くんの姿が映っています。そばまでやって来た天くんは、飼い主さんと目線を合わせようと二足立ちに。前片足をちょいちょいしたあと、満面の笑みを浮かべました。
天くんと飼い主さんが出会ったのは、2023年のこと。飼い主さんは「保護犬を迎えたい」という思いをずっと持っていたそうです。
「昨年、犬をお迎えする環境が整ったため、夫と一緒に初めて譲渡会へ行きました。そこで出会ったのが、天くんです。夫は、天くんをひと目見て『あの子がいい』と即決したのですが、いったん家に戻って考えることに。夫婦で1週間よく熟慮を重ねた結果、『やっぱりあの子だね』と心が決まりました」
天くんと再会し、初めて抱っこしたときのことについて飼い主さんはこう振り返っています。
「とても小さくて軽く、『この子を守りたい!』という気持ちになりました」
こうして、当時、生後8カ月だった天くんは、飼い主さん家族の一員となりました。
飼い主さんは、実家で犬と暮らした経験がありましたが、飼い主さんの夫は動物と暮らすのは初めて。天くんと飼い主さん夫婦の新たな生活が始まったのです。
■家での新しい生活と天くんの成長
天くんとの生活が始まると、それまでの生活ペースは一変しました。
「大変だったことは、天くんと私たちの生活リズムが合わなかったこと。お迎え当初、天くんが夜中に何度もトイレに行っていて、その都度、飼い主を鳴いて起こしたため、数カ月ほど、寝不足の状態が続きました」
そんな日々の中でも、飼い主さんにとって大きな喜びもあったといいます。
「嬉しかったのは、笑顔を見せてくれるようになったことですね。お迎え当初は、きょとんとした顔つきをしていることが多かったのです。それが、1カ月ほど経ったころ、笑みを浮かべながら見つめてくれるようになりました。その表情を目にしたときは、とても嬉しくて……。泣いてしまいました(笑)」
天くんの成長とともに、飼い主さん夫婦との絆も深まっていったのです。
■天くんの性格とこれからの願い
天くんは、今年1歳8カ月(取材時)になりました。
とてもおおらかで好奇心旺盛な男の子です。
「そばで掃除機をかけていてもまったく気にせず遊んでいます(笑)。触られると嫌なところもなく、体をブラッシングしているときもすやすや……。一方で、寂しがりやなところもあり、お留守番は苦手です。何時間も吠え続けてしまうので、それが今の課題ですね」
飼い主さんには、今、天くんに伝えたいことがあります。
「天くんには、『おうちに来てくれてありがとう、天くんのおかげで毎日幸せ。天くんは私たち夫婦の宝物だよー!』と伝えたいです。天くんは、過去に心臓の手術を受けたことがありました。よく頑張ってくれたと思っています。これからは、つらいことなく、楽しい思い出をたくさん作っていきたいです」
天くんとの生活はまだ始まったばかり。愛情あふれる毎日が、これからどのように彩られていくのか楽しみです。飼い主さんと天くんが築いていく未来が、さらに幸せで満ちたものになりますように。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)