上半分と下半分、どっちが甘い? みかんを横にカットした時の「豆知識」を果樹園がポスト、正解は?

 柑橘類を真ん中で水平にカットしたら、上半分と下半分、どちらが甘いかを説明したポストが「X」に投稿されました。

「【豆知識】 柑橘類は赤道でカットすると下半分の方が糖度が高いです。2人で上下を分けて食べる場合、やさしい方は下半分を相手に、きびしい方(?)は何食わぬ顔で自分が下半分を食べてください。」

 この【豆知識】をポストしたのは「みかんのことなら『のま果樹園』」(@nomakajuen)のアカウントです。「のま果樹園」は愛媛にあるみかん専門店ですでに営業50数年になるのだそう。

「初めて知りました!」

「娘氏と旦那氏のお弁当に半分こして良く入れてるので、上半分を旦那氏に入れる事にします 有益な情報有難う御座います」

「なんかそんな気がしてたけど本当だったんだ!!今度から迷わず下半分食べます!!(え?!)」

 この【豆知識】に感心、感謝する声が届いています。

 今回の投稿について「賑やかしのつもりでみかんのトリビア風のことを言おうかなと思いました」という同園の担当者に詳しい話をお聞きしました。

■「糖分の比重が大きいため実の下部にたまる」

--どうして下半分がより甘くなるでしょう?

下半分が甘くなる理由は、樹に成っているときはヘタの部分が枝と繋がってぶらさがっており、枝から水分や養分が運ばれてきますが、糖分の比重が大きいため実の下部にたまるからです。

--投稿にいくつもコメントがつきました。

縦に切ると解決、というようなコメントが散見されましたが、例えばグレープフルーツのようにスプーンで食べるために横にカットする場合があったり、またお弁当など見映えのために横にカットする場合が多いかと思います。そういった場合の豆知識でした。

--たしかに横にカットしたほうが断面はきれいですね。

生産者としてはおいしいかどうかを正確に判断するためには上下を同時に食べる必要があるため、縦にカットしたり房ごと食べたりする必要はあります。

■みかん保存のポイントは通気性と温度

 コタツにはいってみかんを食べるのが美味しい季節になりました。ただ、一人暮らしや家族の人数が少ない場合、箱買いした場合はもちろん網ネットのみかんでも食べきるのに日数がかかる場合もあり得ます。

 「早く食べきるのがベストですが、なるべく良い状態で長持ちさせる方法は」と同担当者にお聞きすると以下のように答えてくれました。「ポイントは通気性と温度です。風通しがよく、2~7℃くらいの涼しいところで保存してください。涼しい場所がない、またより長持ちさせたい場合は冷蔵庫の野菜室がおすすめです。 何より必ずすべて検品をすることです。傷みかけているものや輸送中にダメージを受けたものから食べてあげてください。段ボール箱の場合は下になっていたものの方がダメージを受けていますので、段ボール箱を開けて上から食べ始めるのではなく、全て確認した上で上下を入れ替えてください。段ボール箱のまま保管する場合は通気性を確保するために必ず蓋は開けておきましょう」(同担当者)。

◇◇

 さらに同園のYouTubeチャンネルに投稿されている「みかんの保存方法」も、あわせて参考にしてみてはいかがでしょう。

(まいどなニュース特約・山本 明)

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