家の玄関先に子猫が入ったキャリーケースが 飼い主さんをにらみ続け、2日間飲まず食わず…おびえていた“小さな命”は、お家1番の甘えん坊に
さくらちゃんと、X(旧Twitter)ユーザーの伊藤さんち(@ITOfamily1632)さんが出会ったのは、今年の夏。思いがけない状況からでした。
何と、家の玄関先に猫が入ったキャリーケースが置かれていたのです。中をのぞくと、そこには生後1カ月半ほどの子猫が恐怖から体を小さく丸めて息をひそめていました。
「どうやらお世話ができなくなったため、捨てられたようです。さくらは、キャリーケースの中でひどく怯えていました。そして、私のことを警戒し、ずっとにらんでいたのを覚えています」
飼い主さんのおうちには、三毛猫の「もみじ」ちゃんと黒白ハチワレの「かえで」ちゃんが暮らしていました。どちらも元保護猫。さくらちゃんを放っておくことはできず、新たな家族の一員として迎え入れることを決めたのです。
■3きょうだいの末っ子となったさくらちゃん
当初、さくらちゃんは人間をとても怖がっていたといいます。
「我が家に迎えてから2日間は飲まず食わず……。トイレにも行かなかったため、とても心配でした」
さくらちゃんと飼い主さんの距離は、少しずつ縮まっていきました。
「今では、私の後ろをついてきてしっぽを震わせながら甘えるように。家で1番の甘えん坊になりました。机の上にあるものをよく落として困らせることもありますが、名前を呼ぶと返事をしながら駆け寄って来てくれるのが愛おしくてたまりません」
根気よくさくらちゃんとの距離を縮めていった飼い主さん。そんな思いに応えるように、さくらちゃんもまた少しずつ飼い主さんに心を開いたようです。
■さくらちゃんたちへの思いとこれから
さくらちゃんは、1歳になりました。
甘えん坊な性格は変わらず、飼い主さんの心を癒やしてくれています。
「私がキッチンで料理をしていると、しっぽをピンと立てブルブルと震わせながら甘えるような鳴き声をあげます。そして、いつも体を撫でてもらえるベッドへ誘導しようとするのです」
さくらちゃんが加わったことで、より一層、家庭はにぎやかになりました。そして、飼い主さんはさくらちゃん、もみじちゃん、かえでちゃんとの暮らしをとても大切に思っています。
「いずれ猫たちは年老いていき、私のことがわからなくなるときが来るかもしれません。それでも『このおうちは何だか居心地がいいなあ』と思ってもらえるように生活環境を整えていくことが私の役目だと思っています。毎日『愛しているよ』と伝えながら、これからも穏やかに暮らしていきたいです」
飼い主さんの言葉から、さくらちゃんをはじめとする愛猫たちへの深い愛情が伝わってきます。これからも個性豊かなさくらちゃん、もみじちゃん、かえでちゃんとともに笑顔の絶えない日々を送ることでしょう。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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