「三流大学のくせに…」中学生息子の衝撃発言に母は動揺 まさか家庭内で“学歴差別”を受けるとは

「お母さん、それ違うよ」「そんな解き方、今はしないから」

良かれと思って子どもに勉強を教えようとしたのに、返ってきたのは冷たい一言。親として、いつの間にか子どもが自分の学力や知識を超えていると感じる瞬間、誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。せめて学習方法だけでも伝えようと思ったのに、まさかの一言で反撃されるとは…。

■親のアドバイスが通じない現実

神奈川県在住のMさん夫婦は、夫婦ともに地方出身で、大学進学を機に上京。同じ大学の同級生として長年の付き合いを経て結婚しました。現在、中学生と小学生の子どもを持つ平均的な共働きの家庭です。

長男は自ら希望して中学受験をし、都内の難関中高一貫校に進学。現在は国立大学進学を目指して勉強中です。一方で、Mさん夫妻は中堅私立大学の出身。特に母校名を隠していたわけではありませんが、子どもにその話を進んですることはありませんでした。

ただし、受験の場面で必ず目にする「学校偏差値表」。40年前とは状況が変わっているものの、自分たちの母校が載っている偏差値を目の当たりにすると、決して誇れるものではないな…と感じていました。

そんなある日、長男が定期テストに向けて勉強をしている様子を見て、Mさんは首をかしげました。音楽をかけながら教科書とノートを開いているものの、ただ眺めているだけのようです。

「見てるだけじゃなくて、手を動かして、書いて覚える方がいいよ」。Mさんが見かねてアドバイスしたところ、子どもから驚きの言葉が返ってきたのです。

「三流大学のくせにとやかく言わないで」

思わず言葉を失ったMさん。確かに自分は文系の中堅私大出身で、長男は理系の国立大学を志望しています。高度な数学や物理はさっぱりわからないけれど、それでも親として、勉強方法のアドバイスくらいはしても良いはず…。そんな気持ちを打ち砕かれた瞬間でした。

■「三流大のくせに」衝撃の発言

自分の子どもの口から、自分の学歴を「三流大」と断じられるなんて、Mさんは想像もしていませんでした。Mさん自身、学生時代に「もっと頑張れば良かったな」と後悔することはあっても、自分の出身大学を悲観したことはありませんでした。そして大好きだった文学を学んだ自分の学生時代には誇りを持っていました。しかし、まさか家庭内で「学歴社会」を突きつけられるとは。

Mさんはショックを受けると同時に、腹立たしい気持ちが湧き上がりました。

■高学歴の親が抱える別の悩み

一方で、逆の立場で日々葛藤を抱えた親もいます。都内在住のHさんは、東大出身です。高学歴な親が子どもにアドバイスをする場合、また違った壁に直面します。

娘が成績不振の際、「やればできるよ」「もう少し頑張ろう」と励まし続けてきたHさん。しかしある時、娘はこう言い返してきたのです。

「お母さんは頭が良いからでしょ。勉強できる人には、できない私の気持ちなんて分からないよ」

子どもにとって、親の学歴がプレッシャーになるケースも少なくありません。最終的には、どんな声をかけても「勉強できる人のアドバイスなんて役に立たない」「どうせ私には東大なんて無理だから」と反発されるようになってしまいました。

「お母さんはいい大学に行ってるんだから、私とは違う」と言われた親の心情は、なんとも悔しく、虚しいものです。「自分が重ねてきた努力が、今さら子育ての中で足かせになるとは、想像もしていなかった」とHさんは語ります。

■学歴だけじゃない、子育ての本当の価値

学歴だけで親としての価値が決まるわけではありません。親が持つ経験や知識は、学歴の枠を超えた多様なもの。それこそが子どもに伝えるべき大切なことです。

Mさんは、「三流大のくせに」と言われたとき、最初は腹が立ちましたが、時間が経つにつれ、それが子どもの成長の一環であり、自分なりの価値観を持ち始めた証拠なのかもしれないと考えるようになりました。親として、子どもの視点に立ちながら、自分の経験を活かして支えていくことの重要性を再認識したのです。

学歴がどうであれ、親として子どもに伝えるべきなのは、挑戦する心や努力の大切さ、そして人との関係を築く力です。それこそが、未来を切り拓く本当の力ではないでしょうか。

   ◇   ◇

親の学歴について子どもから言われて驚いた事はありますか?

▼40代・女性(高校1年・女子)

子どもたちは、学校や塾で親の学歴について友人と話すことがあるのでしょうか。うちは娘に、「うちの両親が周りの友だちの親たちの中で一番学歴が低いんだよね」と言われ、傷ついたことがあります。

▼40代・男性(高校3年・男子)

私は地方の私立大学出身なのですが、東京で一応大手企業に勤務しています。最近、息子に「お父さんその大学名でよく会社入れたね?就職氷河期だったのに」と言われました。息子よ、大学名だけで判断してはいけないぞ、と思いました。

▼40代・男性(高校1年・男子)

中学受験で難関校を目指している息子は、学校名がテレビで出てくるたびに、「この学校は偏差値いくつ?」と聞きます。偏差値が全てではない。大学とは、自らが学びたいものを学ぶために行くものだと、説明していますが、受験の真っ只中にいる息子には、偏差値が全てのようです。

▼30代・女性(中学2年・女子)

私の出身大学は、あまり偏差値がよくないのですが、娘に「Fランじゃん」と言われました。ちょうど今、反抗期も重なってるので、仕方ないとも思ったのですが、そんな事を言われるとは夢にも思ってませんでした。最近は、勉強の話題になると、「Fランのくせに私に勉強しろとか言わないでよね」と言ってきて本当に腹が立ちます。

▼40代・女性(高校2年・男子)

息子が私の大学名が載っている偏差値表をみながら、「〇〇大卒でも社会に出て仕事ある?」とか「最低でも〇〇大には行かないとね」といいます。私は今働いてるので、「もちろん就職できるよ。お母さんも仕事してるでしょ」というと「奇跡だよね。よく〇〇大で就職できたね」と馬鹿にしてきます。確かに息子が狙っている大学のほうが私が卒業した大学より偏差値的には上です。さすがに旦那には言わないようですが、旦那と私は同じ大学なので、旦那のこともそう思ってるのではないかと思います。

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)

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