周囲の猫たちは気にしない ケージの上を悠然と歩く保護猫に一目惚れ 堂々たる“お嬢様”の甘えん坊ぶりに、下僕になった日々…それでも「幸せです」
X(旧Twitter)ユーザー・三美お嬢様はお猫様さん(@Ladymimi0917)さんは、元保護猫の女の子「三美(みみ)」ちゃんを家族に迎えました。お迎え時は推定5カ月から6カ月だった三美ちゃんは、現在1歳10カ月ほど。マイペースで物怖じしない性格と、飼い主さんを虜にしたその気高さが印象的な彼女との出会いから、現在までのエピソードをご紹介します。
■物怖じしない小さな「お嬢様」
飼い主さんが「三美ちゃん」と出会ったのは、保護猫シェルターを訪れたときのこと。もともと、かつて痩せ細った野良猫を一時的に保護した経験から、「猫を迎えるなら保護猫を」と決めていたそうです。ようやく飼育環境が整い、里親希望でシェルターを訪れた先で、三美ちゃんとの縁が繋がりました。
「野良猫の世話をしていたお宅に、野良の母猫が子猫を連れてやってきたものの、全員は世話しきれないと保護団体へ預けられたそうです。その中に三美がいました」
シェルターにはケージに入っている子と自由に歩き回る子がいましたが、三美ちゃんは後者。周囲の猫たちに「シャー!」と威嚇されても気にする様子はなく、堂々とケージの上を歩いていたといいます。その物怖じしない姿に飼い主さんは強く心を惹かれました。
「この我が道を行くような性格だと多頭飼いでは喧嘩や我慢が必要になるかもしれないけれど、うちなら性格を尊重して伸び伸びと過ごさせてあげられる。……とは言いつつ、実際は一目惚れだったのかもしれません」
その出会いは、運命を感じさせるものでした。堂々たる「お嬢様」のような雰囲気をまとった三美ちゃんは、飼い主さんの心にまっすぐ飛び込んできたのです。
■予想外の甘えん坊ぶりにびっくり
自宅へ連れ帰った初日、三美ちゃんは緊張からか蓋付きのドーム型トイレに籠り、そのまま動こうとしませんでした。「これは長期戦になるかもしれない」と飼い主さんは覚悟を決めて見守っていたそうです。しかし、その予想は嬉しい方向に裏切られました。
「翌日にはケージ越しで触れてもいないのにゴロゴロと喉を鳴らしていて、ケージから出してあげるとすぐに擦り寄ってきました。物怖じしないところに改めて驚かされました」
驚きはそれだけではありません。野良出身であるにもかかわらず、ごはんへの執着が薄いのだとか。遊びやスキンシップをたっぷり堪能してからでないと、ごはんを食べてくれないこともあるといいます。甘えん坊な一面が前面に出るたびに、飼い主さんは「可愛くて仕方がない」と頬を緩める日々です。
■猫中心の暮らし…幸せを運んでくれた三美ちゃん
三美ちゃんとの暮らしが始まってから、飼い主さんの生活は大きく変わりました。休日も外出する気になれず、もっぱら家で三美ちゃんとの時間を優先するようになったといいます。以前は夢中になっていた趣味のゲームも、今は「三美ちゃんを放って何かをすること自体が考えられない」と感じるほどに。
「完全に猫中心の生活で、親になるつもりが下僕になってしまったなと自覚しています。でも幸せです」
堂々たるマイペースさで家の中心に座る三美ちゃん。その姿にはどこか気高さがあり、飼い主さんは自然と「お嬢様」と呼ぶようになったといいます。その呼び名がぴったりなほど、三美ちゃんは自分のペースを崩すことなく、愛情を一心に受けながら過ごしています。
■これからも変わらない道を…小さな「お嬢様」への願い
「このまま変わらず我が道を突き進んで成長していってほしいです。私が導き育てるなんておこがましいことは言いません。この子が進みやすいように道を整備してあげられれば本望です」
飼い主さんの願いは、三美ちゃんが自分らしく生きられること。ただそばで支えながら、その自由を尊重しています。三美ちゃんが進む道に、これからも温かな愛情が降り注ぎますように。そして、不幸な猫たちが少しでも減り、幸せな出会いが増える未来を願って--。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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