殺処分寸前だった保護犬は人間を怖がりケージに閉じこもった… 愛情を注がれ続け、9カ月後に見せた“涙の変化”に胸がじんわり

殺処分寸前という絶望の淵から、一筋の光をつかみ取った保護犬がいます。その名は「パーティ信子」ちゃん(推定3~5歳・女の子)。現在、「預かりボランティア」として活動するXユーザー・みのかささん(@inekaratukutta)のもとで里親との出会いを待ちながら、家庭犬としての練習に励む日々を過ごしています。

当初は人間を激しく怖がっていたパーティ信子ちゃん。みのかささんは、どのようにその閉ざされた心に触れたのでしょうか。種族を超えた信頼関係が築かれるまでの軌跡をたどります。

■殺処分の危機から救われ、預かり宅での新たな一歩

一昨年の年末、パーティ信子ちゃんは保健所で殺処分対象となっていたところを、保護団体「咲桃虎(さくもんと)」に救われました。その後、別の預かりボランティアのもとを経て、2025年5月12日にみのかささんの家へやって来たのです。

「当初のパーティ信子ちゃんは、とにかく人間を怖がり、ケージから一歩も出ようとしませんでした。でも、トイレは外でしかできない子。胸が痛む思いを抱えながらも、なんとかケージから出して外へ連れ出す必要がありました」

臆病な一方で、人気のない場所であれば散歩ができ、おやつも食べ、撫でさせてもくれる…。そんな不思議な二面性があったといいます。

「実際のところはわかりませんが、人間を避けながら必死に生きてきた“元野犬”としての背景があるのではと感じました。だからこそ私は、『人間は決して怖い存在じゃないんだよ』と伝わるように接することを心がけました」

■ケージからお気に入りスポットへ。家庭犬らしくなった暮らし

みのかささんの家に来てから3カ月ほどは、ほとんどをケージの中で過ごしていました。みのかささんは焦らず、温かく見守り続けました。すると、少しずつ外の世界に興味を持ち始めるように。今ではソファの下に置いたクッションが、パーティ信子ちゃんのお気に入りスポットになっています。

「最近では『撫でて』と甘えてきたり、同居犬と一緒に列に並んでおやつを待ってみたり。人間の食事中にテーブルの下に潜んで、おこぼれを期待する姿なんて、すっかり普通の家庭犬らしくなってきて、思わず笑みがこぼれます」

その変化は、散歩中の振る舞いにも現れました。

「以前は人とすれ違うだけでパニックになっていましたが、今では一人くらいなら落ち着いてすれ違えるようになったんです。人から見れば小さな一歩かもしれませんが、パーティ信子ちゃんにとってはとてつもなく大きな前進。最初の頃を思うと、これからの変化が楽しみで仕方ありません」

■頑張り屋で優しい彼女へ。「もう大丈夫」と伝えたい

みのかささんと過ごす中で見えてきたのは、とても優しく、寂しがり屋なパーティ信子ちゃんの素顔でした。犬同士のコミュニケーションがとても上手で、特に小さな子には驚くほど寛容だといいます。

「テレビから子犬の鳴き声が聞こえると、心配そうに駆け寄って見つめているんです。ただ、頑固な一面もあって、譲りたくないときはテコでも動かないんですけどね(笑)」

みのかささんのもとで過ごして9カ月。パーティ信子ちゃんが人間への恐怖を少しずつ克服できているのは、何よりも彼女自身が勇気を出して頑張ってきた証です。

「この期間に彼女が学んだことや乗り越えた経験は、これからの長い犬生を支える大きな自信と知恵になると信じています。パーティ信子ちゃんには、『もう大丈夫だよ。安心して、あなただけの“ずっとのおうち”を一緒に探していこうね』と伝えたいです」

◇◇

「パーティ信子ちゃん」は現在里親募集中。問い合わせは咲桃虎まで。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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