自民党は２１日、政治改革本部全体会合で、派閥裏金事件を受けた政治資金規正法再改正に向けた基本方針案について、渡海紀三朗本部長に対応を一任し、事実上了承した。党から幹部に巨額が支給され、使途公開不要な政策活動費の廃止や、監査機能を強化する第三者機関の設置を柱とした。自民案を踏まえ、臨時国会召集前の２２日にも立憲民主党や日本維新の会を交えた与野党の実務者協議を始めたい考えだ。

　石破茂首相は会合冒頭で「年内に決着をつけるべく議論をお願いしたい」と呼びかけ、法改正に向けた与野党協議に意欲を示した。

　自民案では、第三者機関の設置場所について「国会を基本」としつつ、行政組織に置くことも視野に入れて検討するとしている。政策活動費は廃止する一方、外交上の秘密や企業の営業秘密など配慮が必要と判断した支出については使途を非公表とする余地も残す。