北の富士さん歴代横綱3位の長寿 2位にわずかに及ばず

 73人の歴代横綱の中で、北の富士さんは3位の長寿となる82歳7カ月で亡くなった。横綱の最長寿は明治中期に活躍し、昭和初期まで生きた初代梅ケ谷の83歳。北の富士さんは「土俵の鬼」と呼ばれた初代若乃花の82歳5カ月を上回り、3年前に死去した栃ノ海の82歳10カ月には、わずかに及ばなかった。

 心身両面を酷使する横綱経験者は一般人と比べて短命なケースが少なくない。米ハワイ出身で身長2メートル超、体重230キロ前後の巨体を誇った曙は今年4月に54歳の若さで死去。北の富士さんの弟子で、史上3位の優勝31度を記録した千代の富士も2016年7月に61歳で他界した。

 存命の横綱で最高齢は三重ノ海の76歳。次いで旭富士の64歳、大乃国の62歳、北勝海の61歳と続く。平成の大相撲ブームを担った「若貴兄弟」の3代目若乃花は53歳、貴乃花は52歳となった。

 80歳の傘寿を迎えた際、優勝10度の北の富士さんは「俺はそんなに強い横綱ではなかったから、ひそかにナンバーワンになりたい」と語っていた。

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