動機はサウジ難民への対応不満か ドイツXマス市場襲撃で拘束の男
【マクデブルク共同】ドイツ東部マクデブルクで20日、車がクリスマスマーケット(市場)に突っ込み、5人が死亡、少なくとも200人が負傷した事件で、捜査当局は21日に記者会見し、拘束したサウジアラビア出身の男が同胞の難民に対するドイツの対応に強い不満を抱いていた可能性があるとの見方を示した。無差別襲撃が疑われ、動機の解明を急ぐ。
記者会見で検察は殺人や殺人未遂容疑で調べているとした上で「現段階ではテロだったかどうかは分かっていない」と強調。事情聴取後に男の逮捕状を請求する方針を示した。詳しい不満の内容は明らかにしなかった。
警察は約1年前に犯罪の未然防止のため男との面会を試みたが、接触できなかったと説明した。
地元メディアによると、男は医師で元イスラム教徒。2006年からドイツに居住し16年に難民認定された。永住権を取得し、マクデブルクから数十キロ離れた町ベルンブルクに住んでいる。イスラム教を批判する活動家として知られ、ソーシャルメディアで過激な主張を繰り返していた。