米地裁「陪審の評決は消せず」 有罪のトランプ氏、控訴の方針

 【ニューヨーク共同】トランプ次期米大統領が有罪評決を受けた不倫口止めに絡む事件で、ニューヨーク州地裁は10日、有罪評決を維持しつつ、刑罰を科さない「無条件での放免」を言い渡した。大統領就任を控えることから刑罰は見送られたが、トランプ氏は有罪の汚名を背負ったまま就任する初の米大統領となる。

 オンラインで出廷したトランプ氏は「私は完全に潔白だ。何も悪いことはしていない」と主張し、政治的動機に基づいた「魔女狩りだ」と改めて批判した。弁護人は控訴する方針を表明した。

 州地裁のメルシャン判事は刑罰を科さない理由として大統領職に与えられた広範な法的保護を挙げる一方、「陪審の評決を消す権限はない」と述べて有罪判決を記録に残す必要性を強調した。

 検察側は量刑言い渡しに先立ち「トランプ氏は犯行を反省せず、司法制度と法の支配への軽視をあおった」と非難しながらも、次期大統領との立場から同じく「無条件での放免」を求めた。

 トランプ氏側は連邦最高裁や州最高裁に量刑言い渡しの延期を要請したが、9日却下された。

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