能登「語り部列車」出発進行 体験交え、被災の実態伝える

 のと鉄道の「語り部列車」で、津波被害の写真を載せたパネルを乗客に見せる乗務員=16日午前(代表撮影)
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 能登半島地震で被害を受けた石川県の第三セクター、のと鉄道は16日、被災の実態を乗客に話す「語り部列車」を初めて運行した。地震以前に運行していた観光列車の乗務員が自らの被災体験を交えながら、復旧状況など「能登の今」を伝える取り組みが始まった。

 普通列車に増結した貸し切り車両で、穴水-和倉温泉間を走る。

 「駅に停車していた列車内で大きな揺れに見舞われた」。語り部を務める宮下左文さん(67)は元日、観光列車に乗務中だった。津波から逃れるため、近くの高台に乗客を誘導。「ラジオの情報を聞き、ただならぬ状況だと認識した」。乗客を帰す段取りを付け、翌日夜に自宅に戻ったが、家は全壊していた。

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