液体入り瓶に布、着火剤も 自民党本部・官邸襲撃事件

 臼田敦伸容疑者の自宅に家宅捜索に入る警視庁の捜査員ら=19日午後7時43分、埼玉県川口市
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 東京都千代田区の自民党本部に火炎瓶のようなものが投げられるなどした事件で、埼玉県川口市の臼田敦伸容疑者(49)=公務執行妨害容疑で現行犯逮捕=が乗っていた車に残っていたガラス瓶は、中の液体に布が浸された状態だったことが19日、警視庁公安部への取材で分かった。粘着テープで着火剤も取り付けられていた。現場で対応した機動隊員3人が喉に軽いけがをしていたことも19日、判明した。

 逮捕容疑は首相官邸前で防護柵に突っ込み、発煙筒のようなものを警察官に投げた疑い。警視庁によると、臼田容疑者は黙秘している。公安部が動機や背景を捜査している。

 臼田容疑者の父親は取材に対し「過去に原発に反対する活動に注力し、選挙の供託金制度にも不満を漏らしていた」と話した。

 車内で見つかったポリタンクは約20個で、中身の大半がガソリンだった。捜査関係者によると、自民党本部前では、車から高圧洗浄機のようなものを持ち出し、警察官に液体を噴射していた。公安部は19日、公務執行妨害容疑で臼田容疑者の自宅を家宅捜索した。

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