鹿児島県警、職員21人を処分 詐欺被害相談、告発で不適切対応
鹿児島県警は31日、2件の詐欺事件の被害相談と、1件の強制性交事件の告訴受理手続きで適切な対応をしなかったとして、20~60代の警察官21人を訓戒や注意、業務指導の処分とした。県警が同日、発表した。停職や減給といった懲戒処分の対象者はいない。
処分に関わる事実があった当時の階級は警視4人、警部7人、警部補4人、巡査部長4人、巡査長1人、巡査1人。他に監督責任を問われ、16人が注意と業務指導の処分を受けた。うち1人は重複しており、処分者は全体で36人となる。
牛垣誠首席監察官は「厳正に対処した。深くおわび申し上げる。再発防止対策に取り組む」とコメントした。
鹿児島中央署に2020年3月、女性から詐欺事件の被害相談があったが、女性との連絡の不備などから捜査が遅れ、容疑者=詐欺罪で公判中=の逮捕は23年12月となった。
また同署では22年1月、男性から性的暴行を受けたとして女性が提出した告訴状を、受理も写しの作成もしないまま女性に返すなど、規定に従った対応を怠った。