脱線現場のレール「著しい腐食」 JR函館線、把握できず

 JR函館線の貨物列車脱線事故を受け、記者会見で腐食部分について説明するJR北海道鉄道事業本部工務部の向井明副部長。左は島村昭志常務取締役=18日午後、札幌市の本社
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 JR北海道は18日、北海道森町のJR函館線で走行中のJR貨物の貨物列車が脱線した事故について、脱線が発生したとみられる踏切内のレールに「著しい腐食」が見つかったと発表した。腐食によって損傷したレールの上を列車が通ったことが原因とみられるという。事故前に超音波検査で何らかの異常を示す結果が出ていたが、腐食を把握できていなかった。

 JR北海道によると、9月の超音波検査の結果を踏まえて目視での確認を行ったが、踏切内に敷かれている木製の「敷板」を外さずにレール全体が見えない状態で行ったため、レール側面の腐食に気付かなかった。

 超音波検査で異常があった場合には、車両と接触するレールの上部のみを目視で確認するルールになっているという。札幌市で記者会見した島村昭志常務取締役は「実態に合ったルールが整備できていなかった」と述べ、検査手法を見直す考えを示した。

 同社は事故後、貨物車両が走る海沿いの古いレールを対象に七つの踏切で再度超音波検査を行い、うち三つの踏切で敷板を外して安全を確認した。

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