大学生殺害、高裁でも懲役30年 保険金目的の身代わり事件、広島
自身にかけた生命保険金をだまし取ろうと、身代わりで愛知県の大学生にアルコールや睡眠導入剤を大量摂取させて殺害したなどとして、殺人と詐欺の罪に問われた広島市西区、職業訓練生南波大祐被告(34)の控訴審で、広島高裁は21日、懲役30年とした一審広島地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
畑山靖裁判長は判決理由で「殺害される事情があるとは言えない被害者を、生命保険金を取得するための身代わりで殺害した」と述べた。
判決などによると、2021年11月、知人の大学生安藤魁人さん=当時(21)=に睡眠導入剤を摂取させた上、注射器でアルコールを体内に注入。吐物誤嚥による窒息で死亡させた。