沖縄戦と平和の尊さ伝える 佐喜真美術館、開館30年

 「原爆の図」で知られる画家の故丸木位里、俊夫妻の共同制作で、太平洋戦争末期の地上戦を描いた連作「沖縄戦の図」を展示する沖縄県宜野湾市の佐喜真美術館が23日、開館30年を迎えた。絵画を通じ、住民の4人に1人が犠牲になったとされる沖縄戦の凄惨さや、平和の尊さを伝え続け、来館者はのべ約108万人に上る。

 丸木夫妻は1982~87年、戦争体験者への聞き取りを基に14作を制作。このうち連作の題名にもなった「沖縄戦の図」では、逃げ惑う親子や老人、住民が互いに首を絞め合う「集団自決」の様子を縦4メートル、横8・5メートルの画面に描いた。

 この日は入館無料となり、多くの人でにぎわった。

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