日航は１０日、１日のオーストラリア・メルボルン発成田行き７７４便ボーイング７８７に乗務予定だった５９歳と５６歳の男性機長２人から、呼気検査で基準を上回るアルコールが検出され、出発が３時間１１分遅れたと発表した。再度検査して検出されなくなったため出発。６日に国土交通省へ経緯を報告した。日航は処分を検討している。

　日航を巡っては４月に米国の空港に到着した男性機長が現地のレストランやホテルで飲酒して大声を出すなどし、警察から口頭注意を受けた。日航は乗務員らに滞在先での禁酒を指示したが、９月末で解除していた。今月１１日から飲酒禁止を再開させる。

　日航によると、２人は現地時間の１１月３０日午後２～４時ごろレストランで食事。スパークリングワイン１杯ずつとボトルワイン３本を注文した。社内で定めた飲酒量の制限を上回るアルコールを摂取したとみられるが、当初２人は飲酒の事実や量を自ら申告せず、日航側も当時は誤検知と考えていた。今月３日の聞き取りで初めて規定を超える飲酒だったことを把握した。