大震災の津波遺留品、最後の展示 福島・いわき、劣化進み

 福島県いわき市は10日、2011年の東日本大震災の津波で住宅から流出するなどしたランドセルや写真といった遺留品の最後の展示を、いわき震災伝承みらい館で始めた。持ち主らへの返還を進めてきたが、劣化が進んで保管の継続が難しくなった。

 遺留品は市沿岸部などで回収した約5千点。11年から地区ごとに返還を始め、22年からは市で集約した。2月末までの展示期間に返還できなければ、3月11日に寺院で丁重に処分する。写真などはデータ化して希望者に画像を提供する。

 同市の無職大峯健二さんは、中学卒業アルバムを見つけて持ち帰った。「津波で自宅は土台だけとなり、持ち出せたものはほとんどなかった」と話した。

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