「非常戒厳」1月訪韓に影響懸念 石破首相「重大関心持ち注視」
石破茂首相は4日、韓国の尹錫悦大統領による「非常戒厳」宣布を受け、官邸で記者団に「特段かつ重大な関心を持って注視している」と述べた。非常戒厳は解除されたものの、政府内には来年1月前半で調整している首相の韓国訪問への影響を懸念する声が出ている。
首相は、現時点で邦人の被害情報はないとした上で「引き続き在留邦人の安全に万全を期す」と説明。自身の訪韓については「まだ何ら具体的に決まっているものではない」と述べるにとどめた。外務省幹部は、首相訪韓に関し「今後の状況によっては影響が出てくるかもしれない」と語った。
中谷元・防衛相は防衛省で記者団に「日本の安全保障にとって日韓の防衛協力、日米韓の連携は非常に大事だ」と強調した。政府高官は「日韓両国が困難を乗り越えて関係を発展させようとしている時なので、平穏な政治状況であってほしい」と言及した。
尹大統領は2022年5月の就任以降、23年3月に東京で会談するなど岸田文雄前首相と関係を構築。石破首相とも10月以降に外遊先で2度、一対一で会談した。