反移民ドイツ右派が第1党の勢い 州議会選、政権への不満拡大

 【ベルリン共同】ドイツ東部のテューリンゲン州とザクセン州で1日、州議会選が実施された。公共放送が公表したテューリンゲン州の開票予測によると、移民や難民の排斥を掲げる右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が州議会レベルで初めて第1党になる見通し。両州は旧東ドイツ地域。東西統一からほぼ34年を経ても旧東ドイツ地域は旧西ドイツ地域との経済格差を抱え、景気不安や移民流入に対する政権への不満が広がっている。

 ドイツ情報機関は過激な発言などから、両州のAfD党支部を「極右団体」に認定した。欧州各国の右傾化がドイツにも及ぶ形でAfDは党勢を拡大している。第2次大戦のナチス・ドイツへの反省から、国内では極右への反発は根強く、主要政党はAfDの動向に危機感を強めている。

 ただ、いずれの州でも単独で過半数に達する党はなく、その後の連立交渉が焦点となる。主要政党はAfDとの連立を否定し、AfDによる州政権発足の可能性は低い。

 AfDは移民、難民の受け入れ停止やウクライナへの武器供与停止を掲げる。

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