英「安楽死」法案を提出 世論は賛否二分

 【ロンドン共同】英国のイングランドとウェールズで終末期患者が薬物の投与などによる「安楽死」を選ぶ権利を認める法案が16日、下院に提出された。議会で安楽死を巡る議論が始まる。1回目の採決が11月29日に予定されるが、賛否を巡り世論は二分する。

 法案を提出した与党労働党のキム・レッドビーター議員は、苦痛に耐え続けるのではなく尊厳を保って最期を迎える権利があり、選択肢が必要だと主張する。スターマー首相もこれを認める考えだ。

 タイムズ紙によると法案では、末期疾患と診断され、余命6カ月~1年の患者に限定する可能性が高い。医師や裁判官の同意も必要とする。

 2015年に下院で終末期患者が死を選ぶことを認める法案が審議された際は、否決された。ただ、ロンドン大キングスカレッジが今月11日に公表した世論調査では、イングランドとウェールズで成人の終末期患者の安楽死が5年以内に合法化されることを63%が支持しており、レッドビーター氏は「国民感情は変化した」と強調する。

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